AIカメラ逃れの違反行為、厳罰で抑止へ
ベトナム公安省交通警察は、ナンバープレートを故意に隠したり、ぼかしたりしてAI監視カメラによる検知を逃れようとする行為について、悪質な場合や再犯の場合には、法令に基づく最高額の罰金を科す方針を明らかにした。
同局によると、交通警察は複数の手法を用いてこうした違反行為を把握・処理する体制を整えており、違反の抑止を強化している。
市民通報が急増、2日間で信号無視約200件
交通警察局の統計によれば、12月21日だけで、交通違反に関する市民からの通報は、交通監視アプリ「VNeTraffic」を通じて559件、Facebookで100件、Zaloで20件に上った。
通報内容は、信号無視、車線違反、無理な追い越し、ヘルメット未着用、運転中の携帯電話使用、違法な停車・駐車など、日常的に多発する違反が中心である。
具体的な違反事例、各地で摘発
12月21日に寄せられた通報のうち、事実確認が可能な案件については、各地の交通警察に引き渡され、処理が進められた。内訳は、違法駐停車10件、車線違反1件、不適切な追い越し5件、合図なしの車線変更5件、信号無視4件、ヘルメット未着用3件などとなっている。
交通警察局は、市民による自主的な情報提供が、迅速な違反処理と交通安全の確保に大きく寄与しているとして、引き続き協力を呼びかけている。
AIカメラによる自動検知が拡大
同局によると、12月21日、ノイバイ―ラオカイ高速道路の20Km地点に設置されたAI監視カメラが1万1,328台の車両を記録し、平均速度は時速78kmだった。このうち、シートベルト未着用は15件検知された。
また、ハノイ市内のファムバンバック通り―ホアンクアンチー通り交差点に試験設置されたAIカメラでは、12月21日にヘルメット未着用49件、信号無視71件を自動検知した。前日の20日には、信号無視123件、ヘルメット未着用56件が確認されており、いずれもハノイ市警察に引き渡された。
ハノイでは7日間で1,000件超の違反検知
ハノイ市警察によると、1,837台のAIカメラを7日間運用した結果、1,020件の交通違反が検知された。主な内訳は、信号無視626件、ヘルメット未着用361件で、そのほか違法な停車・駐車、乗降違反なども含まれている。
ナンバープレート隠しは重点取締対象
現在、AI監視カメラは信号無視、車線違反、逆走、速度超過、歩道走行、シートベルト未着用、運転中の携帯電話使用、ヘルメット未着用、過積載、定員超過、車検切れ、ナンバープレート隠しなど、約28種類の違反行為を自動検知できる。
違反が確認されると、車両所有者の情報が照合され、複数の手段で通知が送られる。VNeTrafficを利用している場合、違反から約2時間後に通知が届くという。
悪質・常習は最高額処分
ハノイでは、ナンバープレートを意図的にぼかすなどしてAIカメラを逃れようとする二輪車が複数確認されている。
交通警察局は、現在全国的に重点取締を実施しており、故意または繰り返し違反が確認された場合は、最高額の罰金を適用する方針だとしている。現行規定では、ナンバープレートを覆う、貼り付ける、ぼかすなどの行為に対し、四輪車は2000万~2600万VND、二輪車は400万~600万VNDの罰金が科される。
今後は、AIカメラシステムのさらなる高度化により、こうした違反の検知と取り締まりを一層強化する方針である。
本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN



















