経済外交で約350件の合意、2025年の成果を総括
2025年の経済外交により、ベトナムは海外パートナーとの間で約350件の合意・協定を締結した。これは12月29日にハノイで開かれた2025年外交部門総括会議で明らかにされたもので、ファン・ミン・チン首相が出席し、指導を行った。
国際秩序の転換期にあたる2025年
会議で外務省のグエン・ミン・ブー副大臣は、2025年は国際情勢が大きく変動・不安定化し、旧来の国際秩序から新たな秩序への移行期を象徴する年であったと指摘した。
また同年は、党中央対外部の統合および国会対外委員会の一部業務移管により、外務省が政治システム全体の対外活動を調整する機関として新たな使命を担い始めた最初の年でもあった。
対外関係の「量」と「質」をともに向上
ブー副大臣は、2025年の成果として、対外関係の量・質の両面で大きな転換があったと説明した。とりわけ党・国家の主要指導者による外交活動を通じ、各国との関係が一層深化したと述べた。
さらに、ベトナムは多国間フォーラムにおいて主導的・方向付け的役割を発揮し、国際的なルール形成にも積極的に関与した。
首相が評価した6つのキーワード
指導演説でファン・ミン・チン首相は、2025年および2021〜2025年の期間を通じ、世界は「時代的転換」とも言える変化を経験したと述べた。
外交部門の成果を首相は、
「機構のスリム化」「迅速な適応」「効果的な創造性」「協力の拡大」「地位の向上」「発展の創出」
という6つのキーワードで総括した。
具体的には、外交機構の再編により組織の窓口数を42.5%削減したほか、国際環境の急変や各国政策の調整に柔軟に対応し、複数地域で不安定要因が顕在化する中でも安定を維持したと評価した。
協力関係は42の主要パートナーに拡大
外交協力は国家の戦略的優先事項に沿って推進され、技術外交、気候外交などの専門分野外交も強化された。
現在、包括的パートナーシップ以上の関係枠組みを有する国・地域は42に上る。
また、ASEAN未来フォーラム、P4G首脳会議、サイバー犯罪防止条約の署名式典など、重要な多国間イベントを成功裏に開催し、国際社会におけるベトナムの存在感を高めた。
経済外交で約350件の合意・約束を獲得
首相は、経済外交が画期的な資源動員につながり、海外パートナーとの間で約350件の合意・コミットメントを成立させ、国家発展に寄与したと強調した。
2026年に向けた期待と方針
ファン・ミン・チン首相は、2026年も世界情勢は急速かつ予測困難に変化すると指摘。その中で、外交と国際統合は「重要かつ恒常的な任務」であり、トー・ラム書記長が党中央委員会第15回総会閉幕演説で述べた「新たな高みにおける包括的対外戦略の推進」が強く期待されていると述べた。
その上で外務省に対し、「正確な助言」「柔軟な適応」「迅速な転換」「効果的な転換」「共同体への責任」「安定と発展」という基本方針を徹底するよう求めた。
今後の重点任務
チン首相は、国家の安全と発展を支える戦略的防衛線の強化、優先・中核パートナーとの関係深化、国際社会におけるベトナムの貢献拡大を指示した。
また、多国間の責務遂行能力の向上、APEC2027年の準備、FDIの選別的誘致(ハイテク優先)、11の戦略産業分野での技術協力強化、文化を軸としたソフトパワーの発揮も重要課題として挙げた。
外相「新たな段階への重要な指針」
レ・ホアイ・チュン外相は、首相の指導は今後の外交活動にとって包括的かつ重要な指針であり、外交部門が党・国家から託された任務を遂行するための大きな原動力になると強調した。
外交部門は今後、党外交、国家外交、人民外交の三本柱を総合的かつ創造的に推進し、第14回党大会決議の着実な実行を目指すとしている。
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ベトナム進出支援LAI VIEN



















