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ビンファストがベトナム自動車市場を牽引 EV普及が価格競争と業界基準を一変

ビンファストが販売するコンパクトSUVのVF6を囲むベトナム人家族
(C)THANH NIEN

ビンファストがベトナム自動車市場を牽引、消費者の利益が拡大

電気自動車の急成長が市場全体の“ルール”を変える

ベトナム市場において2025年1〜11月累計で、ビンファスト(VinFast)は14万7,450台を引き渡し、前年同期比約120%増となった。特に2025年11月には、月間2万3,100台超を販売し、国内自動車ブランドとして史上最高の月間販売台数を記録した。これにより同社は2年連続で市場シェア1位を確実なものとした。

ビンファストはまた、ベトナム自動車市場で史上初めて年間10万台を突破したメーカーとなり、わずか9か月でこの記録に到達した点も注目される。

専門家によれば、ビンファストは現在、国内市場全体の約30%を占める存在となり、ベトナム自動車産業の主要な成長エンジンとなっている。一方で電気自動車の台頭はガソリン車の販売減にもつながり、多くのメーカーがかつては例のなかった大幅値引きを余儀なくされている。

かつて2020〜2021年に5000万〜7000万VNDのプレミア価格を上乗せして販売されていた日本ブランドのC-SUVは、2025年に入り継続的な値引き対象となり、2024年の新モデルでは旧型から4000万〜5000万VND安い価格で発売された。韓国ブランドのSUVも同様に、2022年には1億5000万VNDの上乗せ価格だったものが、現在は1億から2億VNDの値引きで競争力を維持しようとしている。

しかし、値下げだけではトレンドを逆転させるには至らず、多くのガソリン車は2022年比で50〜70%の販売減となっている。

こうした中、ビンファストは複数のセグメントで優位性を確立しており、VF 3、VF 5、VF 6はいずれもカテゴリー首位で、競合を大きく引き離している。MPVセグメントでも、Limo Greenが発売4か月で競合を上回る販売を記録している。

消費者が “すべての面で” 恩恵を受ける構造に

市場観測筋によれば、ビンファストの連続首位はEVが試験的導入段階を超え、普及期に入ったことを示す。高い装備水準、充電無料政策、低いメンテナンス費用、統合的なサービス環境が、所有コストを大幅に引き下げている点が普及を後押ししている。

マーケティング専門家のレ・チ・クオン氏は、「ビンファストのような地場企業が本気で競争に挑めば、市場は必ず健全化する。値付けは適正化し、最大の受益者は消費者になるでしょう」と指摘する。

ガソリン車メーカーも対抗策として装備を充実させ始めており、日本車・韓国車のA・Bセグメントに高度な安全装備やADASが導入されるようになった。これは、VF 5やVF 6が標準装備としてADASを備えていたことと軌を一にする。

また、EVに乗り換える準備がない消費者でも、ガソリン車の価格透明性向上や値下げの恩恵を受けられるようになっている。

ある自動車ユーザーのティエン・ドゥックさんは、「以前は輸入車を買うと付属品を強制されたり、価格が不透明でしたが、今では多くの車が大幅値下げや継続的な優遇対象になっています。ビンファストの圧力がなければ、こうした状況にはならなかったでしょう」と語る。

アフターサービスの“新しい基準”を形成

ビンファストは業界で初めて10年保証を導入し、これが市場の基準を一変させた。従来の一般的な保証は3年または10万kmであったが、この動きに対応して日本車・韓国車の多くが保証期間を5年または15万kmへ延長した。

レ・チ・クオン氏は、「大企業がサービス基準を引き上げれば、他社も追随せざるを得ない。消費者は本来受け取るべき価値を、ようやく得られるようになった」と指摘する。

専門家らは、ビンファストの成長は単なる販売台数の話ではなく、ベトナム自動車市場の構造そのものを変えているとみている。市場はより選択肢が増え、価格は透明化し、サービス品質は国際水準に近づいている。こうした状況を背景に、ベトナム自動車市場はより成熟し、公正で透明な競争環境へ移行しつつある。
その中心に立つのが、ビンファストなのだ。

本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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