2020年も残り1か月をきったが、今年のODAローン返済予定額の50%以上が未払いのままとなっている。
財務省のデータによると、今年1月から11月までのODAローンの返済額は、約6兆3000億VNDとなり、返済計画の45.5%しか達成していない。
11月末までに、返済率が70%を超えているのは、ハノイ市、ビンディン省、タイニン省、バリア・ブンタウ省の4自治体のみで、計画投資省、文化・スポーツ・観光省などの一部省庁では、返済率が低い数字にとどまっている。
支払いの遅れについて、各省庁はODAプロジェクトの進捗が遅れており、支払いに必要な種類が整わないことを理由として説明している。
確かに、COVID-19の感染拡大と中部地方の洪水被害は、ODAプロジェクトの進捗に影響を与えており、支払いが遅れていることの理由を部分的には説明できる。しかしこれらの災害の影響が少ない地域でも支払いが遅れているケースも存在している。
例えば、プロジェクトの基本計画は承認済みだが、プロジェクト内容や支払い計画の修正手続きが完了していないために、支払いの根拠が不十分となり、返済が停滞しているケースもある。
また、多くの支援国では、プロジェクトを実施する際に支援国のコンサルタントを活用することを要求しているが、コンサルタントの役割に対する支援国側の意見が明確でなく、プロジェクトの進捗を管理できていないケースもある。
財務省は、各プロジェクトを担当する省庁に対して、投資、建設、立退きなどの手続きを至急完了させ、大規模プロジェクトで発生している問題を解決し、返済可能なプロジェクトでは早急に返済手続きを進めるように要求している。一方で、財務省は、支援国に対しても、支払い手続きに不要と思われる承認手続きなどを極力削減してもらうように検討を求めている。
また、財務省では、今後効率的に支払い手続きを進めるために関連省庁と協力の上、ODAローンの再貸し付けに関する議定97/2018/ND-CP号の規定を修正し、手続きを簡素化する方針だ。
出典:10/12/2020 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作