COVID-19 は、現段階でもベトナムの近隣諸国で感染拡大を続けており、ファン・ミン・チン首相は、ベトナムでも市中感染が発生するリスクは常に存在していると警鐘を鳴らした。
先日、新たにベトナムの首相に就任したファン・ミン・チン首相は、国内での感染拡大再発のリスクを踏まえ、COVID-19 感染拡大予防対策強化に関する公電54号に署名した。
これは、チン首相が国会で選出されてから初めて署名した感染防止に関する公電となる。
感染リスクは常に潜んでいる
首相の公電によると、世界におけるCOVID-19 の感染状況は未だに予断を許さない状況で、多くの国で新規感染者数と死亡者数は増加を続けている。特に、ベトナムと国境を接する一部の国で広範囲にわたり市中感染が拡大している。
ベトナム国内は、感染状況を充分に管理できているが、海外からの入国者や不法入国者によって国内の感染が拡大するリスクは常に潜んでいる。そんな中、ベトナム国内では、政府の規定する感染予防対策を正しく充分に実行していないケースが増えており、ワクチン接種に消極的な考えも生まれてきている。
COVID-19 の感染拡大防止と管理の成果をしっかりと維持し、経済成長と感染拡大防止という二重の目標を達成し、人々の健康を守るため、4月末からの連休を控えてチン首相は、関係省庁と、地方自治体に対して確実に感染防止対策を実行することを改めて訴えた。
まず取り組むべきは、各省庁、政府直属の機関、地方の人民委員会に対して、COVID-19 感染拡大リスクに対する警戒を強化し、COVID-19 感染防止対策を効果的かつ徹底的に実施させる責任を負うように求めることだ。COVID-19 の感染防止対策として首相が強調しているポリシーは「積極的な予防、早期発見、早急な隔離、効果的な治療、迅速な状況安定化」となっている。
各省庁の大臣、政府直属機関の長は、自身の管轄範囲内における感染拡大防止措置の実施と管理に責任を負わなければならない。地方の人民委員会主席は管轄地域の感染防止対策に責任を負い、国内の感染対策を統一するために党委員会と情報を共有する。
チン首相は、保健大臣に対して、各政府機関に対して省庁の枠を超えて専門的な指示、アドバイスを送り、各省庁と地方自治体が政府と首相の指示、COVID-19 感染防止国家委員会の指導を忠実に実行できるようにすることを要請しており、総合的な状況と結果について報告するよう指示した。
入国管理を厳格化
首相は、各省庁、政府機関、地方自治体に対して、公共の場所、イベントなどの人が密集した場所、公共交通機関などでのマスク着用など保健省の推奨する感染症対策5Kを厳格に実施するよう要請した。
また、各政府機関はそれぞれの管轄範囲内において医療施設、学校、観光施設、製造工場、市場、スーパーマーケット、空港、バスターミナルなどに対して定期的な検査を実施し、感染予防対策の確実な実施を要請する責任がある。また、感染防止対策に違反した個人や組織は厳格に処分しなければならない。
もし、市中感染が確認された場合、速やかに指示系統を統一し、エリアの特定、感染者の行動履歴追跡と隔離を実施し、市中への大規模な感染拡大を阻止しなければならない。隔離、封鎖、ソーシャルディスタンスなどの措置は、安全性を保障するために実用的かつ効果的な方針に基づき実施されなければならないが、必要以上の規模によって生産活動や商業活動を停滞させないように留意する必要がある。
首相の公電では、引き続き大勢の人が集まる不要不急のイベントや集会の開催を制限している。もしイベントなどを開催する場合には感染防止対策に関する規定に従い、マスクの着用、手洗い、消毒殺菌などを厳密に実行する必要がある。
ベトナム保健省は、全国規模の感染予防対策を立案、実行し、あらゆる感染状況に対応する準備を行い、COVID-19 ワクチン接種に関する政府議定を迅速に実施する任務を与えられている。
国防省、公安省、各省レベルの人民委員会は、国境地域での入国活動の厳重な監視を引き続き継続し、不法入国者を速やかに発見し、法律に基づき厳格に処分する。
外務省、公安省、国防省、保健省、運輸省、および地方人民委員会は、海外からの入国、隔離、および隔離後の医療観察を厳密に実行する。また、国内の安全を確保したうえで、世界的な感染状況を見ながら海外からの入国者への門戸を拡大する方向で準備を進める。
出典:24/04/2021 VNEXPRESS
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