5歳の男の子が1週間に渡って腹痛と嘔吐の症状を訴え、症状は軽減するどころか益々ひどくなり、食後は痛みに苦しむようになった。
4月26日の第一小児病院の発表によると、この幼児は家族によって省立病院に運ばれ 、急性膵炎と診断され、7日間の治療を行った。治療により嘔吐は軽減されたが、依然として腹痛の症状が残っていたため、第一小児病院へ移送された。
第一小児病院で、超音波検査を実施したところ、幼児のすい臓から十二指腸にかけて回虫が横たわっており、わずかに動いているのをが確認できた。医療チームはすい臓から回虫を取り出すために大腸内視鏡による緊急摘出手術を行い、長さ約15cmの生きた回虫を摘出した。摘出手術後、幼児の腹痛はなくなり容態は安定している。現在は、膵炎の症状が回復するまで注意深く観察している状況だ。
今回のケースについて治療にあたった医師は迅速な治療により、幼児の急性膵炎の合併症を最小限にまで抑えることができたと述べている。もし回虫が膵臓内で死んだ場合、大腸内視鏡による摘出作用は非常に困難な上、将来死んだ回虫がすい臓内で石灰化し慢性膵炎を引き起こす可能性がある。
回虫(Ascaris lumbricoides)は世界中、特にベトナムを含む発展途上国で一般的な寄生虫である。回虫は、腸閉塞、急性虫垂炎を引き起こす可能性があり、幼虫が肺に入った場合には、レフラー症候群により長期間咳が続くようになる。最終的に回虫が膵管に入り込むと、急性膵炎を引き起こす可能性もある。
回虫症は洗っていない生野菜を食べたり、清潔な手で食べていなかったり、不衛生なトイレを使用したりすることで感染する。医者は、子供が望まない合併症になるのを避けるために衛生的な食事を心がけ、一歳以上の子供には6ヶ月ごとに虫下しを服用することを勧めている。
出典:26/04/2021 TUOI TRE
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