ベトナムビジネスならLAI VIENにお任せください!入国許可、労働許可証、法人設立、現地調査、工業団地紹介などあらゆる業務に対応します!お気軽にご相談ください!

【新型コロナ】ベトナムの今後について予測される2つのシナリオ

(C) VNEXPRESS

保健省は、新型コロナに関して、近い将来に通常の感染症と同様になる場合と対応が必要な新たな変異株が出現する場合という2つのシナリオを準備している。

保健省予防医学局のファン・チョン・ラン教授は、最初のシナリオは、COVID-19ウイルスの毒性が徐々に低下するとともに、COVID-19感染者とワクチン接種者による免疫の獲得によって、重症者や死者が減少するというものだと説明する。このシナリオでは、ベトナムはニューノーマル状態に移行し、COVID-19は通常の感染症となる。社会活動を通常の状態に戻す措置を講じ、市民に対して感染リスクと予防措置についての正しい知識を伝えていく。
また、国内での大規模なCOVID-19感染防止対策は実施せず、高齢者や基礎疾患のある人など感染リスクの高いグループの感染予防対策に集中する。

実際、ベトナム国内のCOVID-19感染状況は沈静化している。4月10日に保健省が発表したCOVID-19感染状況に関する報告書によると、国内のオミクロン株による感染者数は3月上旬からの3週間でピークを迎え、3月下旬から現在にかけて大幅に減少している。そのため、保健省は、全国のCOVID-19感染状況は基本的に制御されていると評価している。

しかしながら、ラン教授は「COVID-19のウイルスについては、まだすべて理解されているわけではありません。」と話す。市民の移動が活発になると、ワクチンの効果を減少させたり、感染力や毒性がより強い新たな変異株が登場する可能性がある。これは第2のシナリオで、この場合ベトナムは、再び緊急の感染防止対策を実施しながら、新たな治療薬やワクチンの開発を続ける必要がある。

ラン教授によると、新たな状況になった時に積極的に迅速な感染対策を実施するため、2番目のシナリオにおける対策も並行して立案しておく必要がある。

現在の感染状況を分析して、多くの専門家は1番目のシナリオで進む可能性が高いとしている。ハノイ感染症学会のグエン・ヴィエット・フン副会長は、現在オミクロン株が主流になっているとの見方を示す。感染した人の殆どが無症状で、自宅隔離で治療できる。政府が、全ての社会活動再開を許可すれば、市民の生活は通常の状態に戻る。
フン副会長もラン教授と同じくCOVID-19に新たな変異株が出現する可能性があると認め、その場合は、出来る限り社会・経済活動や市民の生活に影響を与えない形で、適切な感染防止対策を実施する必要があるとしている。

ホーチミン市医薬大学公衆衛生学部のドー・バン・ズン准教授は、ベトナムの感染の波は衰退していると指摘する。しかし、ズン准教授は、ベトナムに今後さらに1回または2回の感染の波が来る可能性は排除できないとしている。ただし、感染者数は拡大しても、既に感染した人が多数いるため、重症者はそれほど増加しないとの見方を示す。

ズン准教授によると、一部の以前の感染防止対策は、もはや現状には適していない。例えば、医療申告は時間がかかり社会活動を停滞させる。一部のバス路線では乗車前に乗客に医療申告を求めているが、高齢者、子供などの多くは医療申告アプリを使いこなせておらず、運行遅延の原因になっている。実生活では、学校の授業、旅行、娯楽などで、多くの人が集まることになり、「大人数で集まらない、距離を確保する」といった対策も現実的ではなくなってきている。

感染防止対策の変更に加えて、ズン准教授は、COVID-19の感染拡大によって明らかになった医療機関、特に地域の医療機関の欠点を克服する必要があると指摘する。各医療機関は人員の確保や適切な防護装備の確保など感染防止対策を強化する必要がある。

感染第4波でベトナムは、1020万人以上の感染者を確認しており、そのうち870万人以上が既に完治した。過去7日間平均の1日の感染者数は約3万1000人となっている。
国内の専門家が予測するシナリオは、WHOが3月11日に公表した3つのシナリオとほぼ同じだ。WHOの1つ目のシナリオで最も可能性が高いとされているのは、COVID-19は今後も継続し続けるが、すでに多くの市民にワクチンと感染による免疫が獲得されているため以前のような重大な危機は発生しないというものだ。
人々の免疫力が低下すれば、COVID-19は感染拡大の波を引き起こし死者も出るだろう。そのため、各国は感染リスクの高いグループに定期的にワクチン接種を実施する必要があるかもしれない。

WHOの2つ目のシナリオは、新たな変異株が出現するが危険性は低く、新たなワクチンの開発や、ワクチンの追加接種は必要ないというものだ。3つ目のシナリオは、ワクチンが効かなかったり、人体の免疫力を弱めたりする重症化率や死亡率の高い新たな変異株が出現するというものだ。

出典:15/04/2022 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作