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【経済】ベンチェ省のココナッツ農園が大規模な害虫被害に

(C) VNEXPRESS

ベンチェ省の約1000ヘクタールのココナッツ農園が害虫による被害を受け、多くのココナッツ農園では枯れたココナッツの伐採が行われている。

4月のある朝、グエン・ロン・ホーさん(50歳)は妻とチャウタイン県にある害虫被害を受けた1600㎡のココナツ農園で途方に暮れて座り込んでいた。この害虫による被害は、2年前から確認されており、当時ホーさんの農園は人手不足のため、自治体から支援を受けて何度も殺虫剤を噴霧した。

しかし、緑だったココナッツ農園は、現在ほとんどの葉が枯れて灰色になり、ココナッツが地面に落ちている。まだ完全に枯れていない残りの樹も発育不全で回復は難しい。このココナッツ農園は、20年近くにわたって毎月100万VND以上の収入を夫婦にもたらしていたが、ホーさん夫妻は、農園の樹を伐採してもらうために業者を呼ばざるを得なくなった。

4m以上のココナッツの木は建設資材用として1本5万VNDで販売し、残りの木は薪として使用するしかない。この日の朝、ホーさん夫妻がココナッツの木を伐採して得たのは100万ドンにも満たない金額だった。伐採した木の根元には、3年後に実をつけると思われるココナッツの苗木が植えられた。

ホーさんのココナッツ農園の隣にあるグエン・ティ・ホアさん(56歳)のココナッツ農園でもココナッツの木を伐採する音が鳴り響いていた。この農園には樹齢10年以上のココナッツの木が並んでいる。以前、ホアさんはこの農園から毎月200万VND近くの収入があり、2人の子供を学校に通わせることが出来た。しかし、ココナッツ農園が害虫被害を受けて以降、毎月の農園からの収入は50万~60万VNDに減少した。

この地域には860ヘクタール以上のココナッツ農園があり、2年近く前にベンチェ省で初めてブラックヘッドワームが確認された地域でもある。これまでに170ヘクタール以上が害虫による被害を受け、22ヘクタール以上の農園でココナッツが伐採された。ベンチェ省全体では7万ヘクタール以上のココナッツ農園があり、これはメコンデルタ全体のココナッツ農園の80%を占めている。
現在、このうちの約1000ヘクタールがブラックヘッドワームの被害を受けている。最も被害が大きかったのは、チョーラック、チャウタイン、モーカイナム、モーカイバックなどの地域だ。

ブラックヘッドワームは、学名Opisina arenosella Walkerといいインドやスリランカが原産だ。最近になってこの害虫は、世界16か国で確認されている。他の害虫が成長するまで10~30日なのに比べて、この害虫は成長するまで40日かかり、その分被害が大きくなる。

ベンチェ省植物保護管理局のボー・バン・ナム副局長によると、これまで、ベンチェ省のブラックヘッドワームに対する対策は非常に効果的であった。現在、ベンチェ省の農業機関がこの害虫の生態を研究し、適切な駆除方法を実施している。

しかし、最近になってベンチェ省人民評議会が地域のココナッツ農園を実地調査したところ、過去にこの害虫に対して実施された駆除対策は効果的ではなかったとの結論に達した。

「2020年に発生した害虫被害は、小さなエリアに限定されていたが、現在、この害虫による被害は大規模に拡大しています。」とこの調査を実施したメンバーは話し、以前に実施された害虫駆除対策は、予算の問題であまり効果的ではなかった可能性があると指摘した。

出典:15/04/2022 VNEXPRESS
上記を参考に記事を翻訳・編集・制作