ベトナムを訪問したドイツのオラフ・ショルツ首相は、ベトナム経済の成長に感銘を受け、ベトナムがドイツおよび、ヨーロッパ諸国の企業にとって重要な目的地であると確信したと述べた。
11月13日の夜に開催されたベトナム・ドイツ企業ラウンドテーブルにおいて、ショルツ首相は、ベトナムはアジアの貿易と原材料供給ネットワークの一部であり、新型コロナにおいても印象的な経済成長を遂げたと述べた。ショルツ首相は更に、ベトナムはドイツをはじめとしたヨーロッパの企業にとって非常に重要な目的地であると評価した。
ショルツ首相は、世界各国が全ての能力と可能性を活用して初めて、世界経済は成功すると述べた。これは、豊富な資源と優秀な労働者を抱える国であるベトナムにも当てはまる。ショルツ首相は、EUとベトナムの自由貿易協定が発効したことを歓迎し、これによってドイツとベトナム両国の経済が共に回復、発展し、経済協力における相互の信頼を生み出すことになると述べた。
ショルツ首相は、現在多くのドイツ企業が、経済、基礎インフラ、エネルギーなどの分野で協力できるパートナーを求めていると述べた。また、教育・訓練分野においても現在ベトナムの多くの職業訓練プログラムがドイツのもモデルに従って実施されており、ドイツ企業の支援も受けていると指摘した。
この点についてチン首相は、ドイツ政府とドイツ企業に対して、引き続き技術移転、研究開発、人材育成プログラムの開発、デジタルトランスフォーメーションについて支援を要請した。
チン首相は、両国の経済協力には、まだ多くの成功の余地が残されていると述べた。
アジア太平洋地域の一部の国の経済成長が鈍化し、多くのサプライチェーンが寸断されている中で、チン首相はドイツ企業が、政治的に安定しており、コスト競争力があり、豊富な人材が揃う良好なビジネス環境を備えたベトナムへの投資にシフトすることを望んでいる。
「ベトナム政府は、リスクとメリットを分かち合うという精神の下で、ドイツ企業が効果的で安定した投資をおこなうために必要な条件を整えることに努力しています。」とチン首相は述べた。
チン首相は、貿易と投資の協力がベトナムとドイツにとって引き続き重要な柱であり、両国間の戦略的パートナシップを新たな次元に引き上げるための原動力になるとの見方を示した。
ドイツは現在ベトナムで437件の投資プロジェクト(総額23.4億USD)を展開しており、2010年から2.87倍に増加している。この数字はベトナムに投資している国141カ国のうち18位にランクしている。また、ドイツはベトナムに対して20億USD以上のODAを提供している。ドイツの投資案件は製造業(52.1%)が主で、次いでエネルギー関連(27.8%)となっている。
ショルツ首相は、ファン・ミン・チン首相の招待に応じて11月13日から14日にかけてハノイを訪問した。チン首相は大統領官邸でショルツ首相の歓迎式典を開催した。歓迎式典の後、両首脳は政府官邸で首脳会談をおこなった。
ベトナムとドイツは1975年9月23日に国交を樹立した。ドイツはベトナムにとってEU諸国最大の貿易相手国だ。ドイツにとってもベトナムは東南アジアで最大の貿易相手国であり、アジア全体でも6番目に大きな貿易相手国となっている。2022年7月までの両国の貿易総額は73億USDとなり、前年同期と比べて18.5%増加している。
出典:13/11/2022 VNEXPRESS
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