IUU対策は“国家の威信”に関わる最重要課題
ファン・ミン・チン首相は2026年1月13日、違法・無報告・無規制(IUU)漁業の取り締まりを強化するため、首相公電03/CĐ-TTg を発出した。
首相は、近年IUU対策に一定の進展はあったと評価しつつも、
「IUUは依然として国家の威信、輸出、漁民の生計に直結する重大な課題である」
と指摘した。
欧州委員会(EC)による“イエローカード”解除は最重要課題と位置付けられ、中央から地方まで一体となった政治的決意と行動が求められている。
中央・地方に「IUUへの全面対策」を指示
首相は、各省庁と沿岸地方の人民委員会に対し、「IUU対策に全力で取り組む」との姿勢で違反行為を厳格に取り締まり、隠蔽や便宜供与を断固排除するよう指示した。
各機関は、党中央書記局指示32号(2024年4月10日)や政府の関連規定を厳格に実施し、最大限の時間と資源を投入して重点・緊急任務に取り組むことが求められている。
中央省庁による合同検査チームを設置 1月25日までに結果報告
ベトナムの農業・環境省を中心に、国防省、公安省、司法省などが参加する合同検査チームを編成し、全国の沿岸地方を巡回するとされた。
重点項目は以下のとおりである。
主な検査項目
- 地方が報告した“完了済み案件”の実態確認
(90%以上とされる高い処理率の妥当性、違反漏れの有無など) - 漁船登録・管理、無登録船への対応
- 入出港の管理体制、漁港インフラ整備状況
- 水産物サプライチェーン(漁獲→買取→加工→輸出)での不正書類・不正取引
- EU等に輸出する企業の自主申告内容・改善措置の検証
- 外国水域での違法操業事件の捜査状況・機関連携
- 航行監視装置(VMS)の設置・運用・違反処理
- 漁業データベースの運用状況、行政処分への活用
- 職業転換支援政策の実施状況と効果測定
各省庁は2026年1月25日までに首相へ報告しなければならない。
データ連携・VMSの技術的課題も早急に改善へ
ベトナム科学技術省には、農業・環境省、公安省、通信企業と連携し、漁業データベースの統一・連携・データ品質確保、VMSシステムの安定運用と技術的問題の解消
を進めることが指示された。
これにより、出入港管理、行政処分、許可、トレーサビリティ確保が円滑に運用されることを目指す。
国防省・公安省・外交省にも具体任務を割り当て
- 国防省:国境海域の監視強化、違法操業の未然防止、出入港データの統一管理
- 公安省:外国水域違法操業の仲介事案を迅速に捜査・起訴
- 外交省:外国で拘束されている船長の調査・証拠収集を現地当局と調整
- 政府監察院:地方のIUU対策実施状況を重点監査
地方政府に「100%処理」の不正報告禁止を警告
ファン・ミン・チン首相は、沿岸地方の党委員会書記と人民委員会主席に対し、
IUU違反処分と案件クローズの全責任を負うことを明確化した。
特に、「未処理の案件を100%処理済みと報告することは断じて許されない」
と強く警告している。
地方自治体は以下を義務付けられている。
- 全過去案件の再点検と法的手続きの再確認
- eCDT・電子ログブックの実質的な運用
- EU向け輸出ロットの総点検
- 出入港データの統一管理と誤差排除
- 合同検査チームの要求事項を即時実施
- 地域の持続可能な水産発展計画を策定し、1月25日までに首相へ報告
また、農業・環境省と政府事務局は、各機関の実施状況を総合し、首相に報告するとされた。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN



















