ASEAN経済の序列を左右する「決定的な10年」
ベトナムが、東南アジア経済の序列を再編し得る「決定的な10年」に入りつつあるとの見方が国際的に広がっている。専門家の間では、同国が2026年または2027年にもタイを抜き、ASEAN第3位の経済規模に浮上する可能性があるとの分析が示されている。
国際メディアが高評価、成長速度は東南アジア最速
1月19日、国際メディアや研究者、専門家によるベトナム経済への評価が相次いだ。
英BBCは、ベトナムを「東南アジアで最も成長が速い経済」と位置づけ、米国の関税政策などの逆風に直面しながらも、主要な輸出・製造拠点としての地位を維持していると報じた。
米国の関税措置下でも対米輸出は過去最高
米国政府は現在、ベトナム製品に対し20%の相互関税を課している。これは当初発表された46%から引き下げられた水準ではあるものの依然として高い税率である。
それにもかかわらず、公式統計によると2025年の対米輸出額は前年比28%以上増加し、過去最高を更新した。
BBCは、政治体制と政策の安定性が、サプライチェーン多角化を進める多国籍企業にとって、ベトナムを魅力的な投資先にしていると指摘する。
「新興経済大国」としての評価
中国紙チャイナ・デイリーも、ベトナムが米国の相互関税という課題を抱えつつも「新たな新興経済大国として台頭している」と評価した。
RMIT大学ビジネススクールのブルクハルト・シュラーゲ教授(経営学・学部長代行)は、2025年に8%を超える成長率を達成したことは転換点的成果であり、世界的な不確実性の中で「際立った存在」だと述べている。
科学技術・イノベーション重視への転換
第14回党大会に向けた政治報告草案では、科学技術、イノベーション、デジタル変革が国家成長戦略の中核として初めて明確に位置づけられた。
シュラーゲ氏は、これによりベトナムは量より質、短期成長より持続性と技術主権を重視する成長モデルへ転換する可能性が高いと指摘する。
成長を支える4つの要因
シンガポールのISEASユソフ・イシャク研究所の上級研究員、レ・ホン・ヒエップ博士は、ベトナムの成長を支える主因として、
- 輸出と外国直接投資(FDI)の拡大
- インフラ投資の加速
- 内需拡大を促す政策
- 主要貿易相手国との関係強化
を挙げた。
一方で、米国の新たな関税政策の影響は2026年に本格化すると指摘し、政府が輸出市場の多角化を通じて対米依存を引き下げる対応を進めていると分析した。
26~27年にタイ超え、ASEAN第3位経済へ
将来を展望し、シュラーゲ氏は、ベトナムがASEAN経済の序列を塗り替える局面にあるとし、2026年または2027年にタイを上回り、ASEAN第3位の経済規模となる可能性があると述べた。
さらに、2030年までに中所得国上位への到達も視野に入るとの見方を示している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN



















