ホーチミン市内にはロータリー、高架橋、幹線道路に設置されている屋外広告看板が1500ヶ所以上あり、そのうち49%が無許可で設置されている。
これは、11月28日に開かれたホーチミン市人民評議会の広告活動に関する会議で、文化・スポーツ局(VHTT)が明らかにした内容だ。
それによると現在、ホーチミン市内には1515ヶ所の屋外広告看板が設置されているが、このうち747ヶ所(49%)は、許可を得ていない。多くの屋外広告看板は、地方自治体と交通運輸局によって政府プロパガンダ広告設置の認可を受けているが、その後許可を得ずに内容が民間企業の広告に変更されている。
過去10年間にホーチミン市文化・スポーツ局は2100ヶ所以上の無許可屋外広告看板に対して220億VNDの罰金を科してきた。よくある違反行為は、外国語しか表記されていない、看板の設置場所が予定地域と異なる、広告設置許可を得ていない(20㎡以上の面積で金属フレームを使用しているもの)、防火対策がとられていない、などとなっている。
この会議でホーチミン市人民評議会の社会文化委員会のカオ・タイン・ビン委員長は、広告法は2012年に発効されたが、ホーチミン市は現在に至るまで屋外広告計画を承認しておらず、企業は製品の公告方法に問題を抱えていると指摘した。「我々の調査では、許可を与えた後の検査が不十分なために多くの違反行為が発生しています。この問題の原因は、地方自治体と行政機関の責任分担が明確でないことにあります。」とビン委員長は述べた。
ホーチミン市文化・スポーツ局のグエン・チョン・ナム副局長は、文化・スポーツ局は、2014年から屋外広告に関するプランを作成し、2017年に政府に提出したと説明する。しかし、2018年に国家計画法が制定され、計画投資省は、計画を実行しない30分野を発表し、その中には広告が含まれていたため、文化・スポーツ局はこのプランを取り下げた。その後、広告需要の増加を受けてホーチミン市人民委員会が再度文化・スポーツ局に対して広告プランの立案を求めている。
ナム副局長はまた、各分野の規定が重複しているために地方自治体と行政機関の調整に”歪み”が生じていることを認めた。例えば、現行の広告法と建設法では、路側帯に広告看板を設置することは許可されていないが、道路交通法によれば6か月以内の暫定設置は認めるとしている。
補足説明として情報通信局のラム・ディン・タン局長は、議定181/2013号によれば屋外広告活動は文化・スポーツ局の管轄と規定されているが、最近の殆どのLEDスクリーンはインターネットに接続されているので、情報通信局の管轄になると述べた。
「管轄範囲の重複は、屋外広告活動の管理と責任に関する混乱を生じさせます。」とタン局長は指摘し、当該の2局はこれまでに何度もこの問題の解決について提案したが、正式な回答は出ていないと説明した。
現在、ホーチミン市内には9200ヶ所以上のLCD広告スクリーンがオフィスビル、商業施設、マンションなどに設置されている。最も設置件数が多いのは1区(1900ヶ所以上)で、次いでトゥドゥック市(1800ヶ所以上)、7区(1200ヶ所以上)となっている。一方でホックモン県やカンゾー県ではこの形態の広告は確認されていない。
ホーチミン市人民委員会のズーン・アイン・ドゥック副主席は、広告に関する規定の問題点は、各法律や通達の規定に重複や相違があることだと指摘した。ただし、これは制度上の問題であって、無許可広告を野放しにしてよい理由にはならない。
ドゥック副主席によれば、ホーチミン市は広告活動計画案を策定済みで、その中で関係機関の特性を明確に定義し、管理における具体的な役割分担が示されている。この計画では広告業界が2025年にはホーチミン市のGRCPの2.6%に貢献し、2030年には3.2%まで増加すると見込んでいる。
一方で、ホーチミン市人民評議会のグエン・ティ・レ会長は、行政は、予算収入を増やすために広告活動からの収益を上げる方法を早急に策定し、収入の使用方法も計画するよう求めた。レ会長は、企業間の公平性、透明性を補償するために、屋外広告を設置できる工業用地、交通用地の権利をオークションにかけることも提案した。
出典:28/11/2022 VNEXPRESS
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