1月18日に開かれた臨時国会は、2021年から2026年までの任期で国家主席の地位にあったグエン・スアン・フック氏の解任を承認した。
2時間以上にわたる非公開会議の中で、グエン・スアン・フック氏は国会の解任手続き実施前に演説をおこなった。出席した国会議員の大多数が今回の決議に賛成した。
これより前にグエン・スアン・フック氏は国会とベトナム祖国戦線に対して、国家主席、国家安全保障会議議長、国会議員の職を辞し引退するとの申請を提出していた。
フック氏は2年弱にわたり国家主席の地位に就いていたが69歳で職を辞することとなった。1976年以降で国家主席が任期途中で辞職するのは今回が初めてのことだ。
2013年の憲法によれば、国家主席は国家安全保障会議の議長も兼任するとされている。そのため、国会が国家主席解任を決めた時点で、フック氏は国家安全保障会議議長の地位も失ったことになる。
1月17日に共産党中央執行委員会は、グエン・スアン・フック氏の政治局員、共産党中央執行委員、国家主席、国家安全保障会議議長の地位を停止することを決めていた。
2021年4月に国家主席に就任するまでの2016年から2021年にかけてフック氏は首相を務め、党中央執行委員会から「新型コロナウイルスとの戦いを指揮するうえで多大な努力をし、重要な成果を上げた」と評価されていた。しかし、多くの政府要人が新型コロナに関連する重大な不正行為によって、社会に深刻な影響を与えたことを受けて、フック氏は、トップとして政治的責任をとり辞任することとなった。
13日前に第15期の第2回臨時国会でファン・ビン・ミン副首相とブー・ドゥック・ダム副首相が個人的な理由により辞任することが承認された。
グエン・タイン・ロン元保健相、チュー・ゴック・アイン元ハノイ人民委員会主席、マイ・ティエン・ズン元官房長官という3人の元閣僚も、党中央執行委員会から重大な不正行為により、社会に深刻な影響をもたらしたと批判されていた。タイン・ロン元大臣とゴック・アイン元ハノイ人民委員会主席は逮捕され、ズン元官房長官も事務局から警告を受けていた。
グエン・スアン・フック氏は、中部クアンナム省の出身で、ハノイ国民経済大学を卒業後、クアンナム-ダナン省の経済管理委員会のメンバーとなった。その後、クアンナム-ダナン省の観光局の局長、計画投資局局長などを務め、2006年からは中央政界に進出した。フック氏は様々な役職を歴任したあと2011年に副首相に就任し、5年後の2106年に首相に就任した。2021年からは国家主席に就任していたが、異例の任期途中での辞任となった。
出典:16/01/2022 VNEXPRESS
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