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ベトナムニュース【経済】財務省、清涼飲料水への課税を検討

(C) VNEXPRESS

ビール、酒類、たばこの特別諸費税の引き上げに加え、財務省は、清涼飲料水への課税を再検討している。

ビール、酒類、タバコと清涼飲料水の税率変更は、財務省が検討している特別消費税の改正項目の一部である。

清涼飲料水について、財務省は適切な税率で特別消費税を課すことを提案している。これは、WHOの勧告、党と政府の方針、世界的なトレンドに基づいた国民の健康保護を目的としたものだと財務省は説明している。

財務省は、ベトナムの清涼飲料水の年間平均消費量が2002年の一人あたり6.6リットルから2017年には50.7リットルと15年で7倍以上増加しているデータを引用し、清涼飲料の消費が年々増加していると警告している。2020年のベトナムの清涼飲料水と炭酸飲料水の生産量もそれぞれ33億リットルと15億リットルに増加している。

国立栄養研究所の2000年から2010年と2010年から2020年の国民栄養状態調査でも、ベトナムの子供の肥満率は都市部から農村部までのあらゆる地域、若年層から中高年層まであらゆる年齢層で急速に増加していることが分かっている。

世界的にも清涼飲料水への課税がトレンドになっている。財務省によれば、2012年には清涼飲料水への課税をしている国は僅か15か国に過ぎなかったが、2021年には少なくとも50各国が課税している。東南アジアでも、タイ、フィリピン、マレーシア、ラオス、カンボジア、ミャンマーの6カ国が清涼飲料に特別消費税を課している。

「WHOは、各国政府に対して清涼飲料への課税などによって、国民が健康的な食品を選択することを奨励する措置を講じることを推奨している。」と財務省は述べている。

財務省が、清涼飲料水へ特別消費税の課税を検討するのは今回が初めてではない。2014年にも10%の特別消費税案が提案されたが、他の省庁からの反対によって実現しなかった。計画投資省と司法省は、当時増税の根拠が希薄だとして反対し、商工省も企業の経営状況への悪影響を懸念して反対した。

ビール、酒類、タバコの特別消費税は、ロードマップに従って年々増加している。2016年から2018年にかけて、アルコール度数20%以上の酒類とビールの特別消費税は55%から65%に引き上げられた。タバコと葉巻も2019年に特別消費税が5%増の75%となっている。

しかし、財務省によればビール、酒類、タバコの消費量は依然として高い水準で推移している。2020年の保健省の調査では、男性の喫煙率は42.3%と依然として高く、目標の37%未満に達していない。

また、ベトナムは東南アジアで最大のビール消費国であり、アジアでも第3位となっている。2019年の一人当たりの年間ビール消費量は47.6リットルで、2015年の1.2倍となり、酒類の消費も3.4リットルまで増加している。

そのため、財務省ではビール、酒類、タバコの管理をより強化し、ロードマップに従いさらに特別消費税を課税していく考えだ。

財務省では、ベトナムのビールと酒類への課税率は世界的に見て低いレベルにあると判断している。WHOの試算によれば、小売価格の30%の課税が基準とされているが、世界的には小売価格の40~85%課税している国も多数存在する。タバコに関していえば、ベトナムの小売価格に対する税率は35%だが、タイでは70%、シンガポールは69%、マレーシアは57%、インドネシアは51%となっており、先進国ではオーストラリアが62%、ドイツが75%、フランスが80%となっている。

ビール、酒類、タバコの特別消費税の引き上げは、所得の上昇とインフレによる物価上昇による調整後に実施される必要がある。財務省は、ベトナム人の所得が増えたことで酒類やビールの購買力が急速に増加している一方で、ビールや酒類の価格上昇は非常に遅いと分析している。

「例えば1998年には、国産のハノイウオッカ、ワイン、焼酎の10リットルの価格は、一人あたりGDPの8.2%、5.9%、1.6%を占めていたが、2014年には、この比率が2.2%、1.6%、0.4%に低下している。」と財務省は分析している。

出典:23/02/2022 VNEXPRESS
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