11月17日にフエ中央病院は、2020年10月の初めから現在にかけて、類鼻疽患者が急速に増加していると発表した。
現在は30人近くが類鼻疽に感染して入院しており、そのうち約50%がタンホア省、ハティン省、クアンビン省、クアンチ省など洪水被害にあった北中部地方の患者だ。
フエ中央病院によると、多くの患者は知識不足のため末期症状になってから病院に来ているが、敗血症や多臓器不全などを併発している場合は治療は困難という。
類鼻疽とは、主に東南アジアとオセアニア北部の土壌や水辺に広く分布する自然土壌細菌で、汚染源と直接接触することで人間や動物に感染する。
類鼻疽菌はその毒性の強さから生物兵器として研究されたこともあり、アメリカのCDC(疾病予防管理センター)ではバイオテロに使用される可能性の高い菌として、この菌をカテゴリーBに指定している。
早期発見で効果的な治療が可能
現在、類鼻疽菌は世界80ヶ国で検出されており、毎年約16万5000人が感染し、8万9000人の命を奪っている。ベトナムでは毎年約1万人が感染し、4700人程度が死亡しているとみられている。
ベトナムでの9月、10月、11月の類鼻疽患者の増加は、降雨量の増加と正比例しており、中部を中心とした大規模な洪水被害が感染拡大に影響しているとみられている。
フエ中央病院によると、類鼻疽は早期に発見し特定の抗生物質を投与すれば、かなりの確率で完治させることが可能である。
ただし、発見が遅れるなどで敗血症などを引き起こした場合、致死率は50~90%となって非常に危険である。
出典:17/11/2020 THANH NIEN
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