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ビジネスの育て方Vol.05|納期に遅れる、遅れない?|繰り返される赴任時の記憶

KOEI VIETNAMの松村氏

 長い間ベトナムにいると、初めて来た頃の感覚が鈍ってくる。赴任当初の怒りとストレスの原因は「日付」(スケジュール管理)だった。

 「納期に遅れそう」と言われ、右往左往していると、「問題なかったです」と。逆に「問題ないです」と言われ、「あるじゃないか、早く言ってよ」になったり。この原因はどこに? うちの担当者? 製造先の担当者? 運送の担当者? 誰が最初にその日付を言ったのか、伝達途中で日付が変わったのか?

 何が本当で何が間違ってるのか、今でもわからない。このなぞなぞを掘り下げている途中に別のなぞなぞが出てくる展開に怒り、「言っていたことと違うじゃないか」と叫んでしまったことも。そのうち、自分がなぞなぞを解決している時間がもったいなくなり、他の仕事をやろうと決める。

 いつしか、自分で納期を早めに設定して、遅れても問題なきようスタッフと話を詰める。本当のことは言ってはいけない。遅延を予測できる人など誰もいないからだ。この状態で数年経つと、「ベトナムは遅いなあ」と初期の感覚に戻る。それからまたある程度の解決ができて、数年の間は穏やかな日々を過ごしたりする。私はベトナム人か?

 そんな繰り返しじゃ日本で仕事ができなくなると、言う人もいるだろう。これが普通にできている(と思う)。昨年から隔月で日越を行ったり来たりの2重生活している。

 日本では実務が多く、できる仕事は自分でするので急に忙しくなる。ベトナムでは多くをローカルスタッフに任せて、現場での指示や進捗管理が中心だ。皆こんな風に働いているのだろうか。

松村 貴裕 Takahiro Matsumura
KOEI VIETNAM代表取締役社長。2011年の設立と同時に赴任、2019年から再赴任。商社機能を軸にしながら、日越間の多彩なビジネスを展開中。