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ビジネスの育て方Vol.06|日系は良いが台湾、韓国、「家系」も|協力工場を探す終わりのない旅

KOEI VIETNAMの松村氏

 協力工場探しは、製品の品質や数量、納期によって変わってくる。相手はベトナム系から韓国、台湾、日系が多く、その中でも家系(ベトナム系町工場タイプをこう呼んでいる)があり、規模も中小から大手までと幅が広い。

 ある商品をベトナム系に頼むと返事が早くて価格も安いが、こちらの管理が重労働だ。量産スケジュールの初日に行ってもまだ前工程だったりする。韓国系や台湾系は先代の日本人が開拓してきたので、日本語に堪能なスタッフがいたり日本式をわかっているため、意思疎通ができて安心感もある。日系であれば意思の疎通は完璧で、皆さんしっかり仕事ができるので、私はフムフムと頷いているだけである。

 私はベトナム系から探し、その後に台湾、韓国系、そして日系に辿り着く。Webサイトでは立派な工場でも実は家系が家族皆で作業。サンプルが良いので工場に行くと、社員が手作りしてたなどもある(1万個の量産は無理だろ)。

 良い工場は整理整頓、日系企業などへの納品実績、認定企業のラインセスなどで決める。ただ、ベトナム出張のお客さんは品質だけでなく、低価格や納期も求めてくるので、全部のいいとこ取りは難しい。

 以前にある協力工場を訪ねたら、日本人同士で「納期が遅い」、「不良品が多い」などと怒鳴り合っていた。その製品を横目でチラ見したら、ちょっとここでは難しそう。しかし、できそうでできない、できなさそうでできることもあるのが協力工場たちだ。一つ間違うとクレームの嵐のリスクを抱えながら、品質と価格を求める工場旅は続くのである。

松村 貴裕 Takahiro Matsumura
KOEI VIETNAM代表取締役社長。2011年の設立と同時に赴任、2019年から再赴任。商社機能を軸にしながら、日越間の多彩なビジネスを展開中。