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【記事広告】金属部品の現地調達に商機あり 技術の横展開でベトナム市場を拓く

輸出事業だけでなく、積極的にベトナム市場へ。培ってきた技術と経験をこの地で活かしたいと、動き始める日系製造業が増えている。その1社がムロテックベトナムだ。彼らの経緯、気付き、現在の姿を紹介する。

金属部品の精密プレス加工
輸出を伸ばして国内市場へ

 日本本社の株式会社ムロコーポレーションは自動車メーカーを中心に金属プレス部品を納入している。デファレンシャル部品ではピニオンスラストワッシャーやデフサイドワッシャー、トランスミッション部品ではシムやセパレートプレート、エンジン部品ではアングルセンサーやスプロケットなどで、金属プレスによる高精度な加工が特徴だ。

 海外の生産拠点はアメリカ、インドネシア、中国、ベトナム。他の3ヶ国では各国での生産と販売をしているが、ベトナムは日本本社向けの金型の生産拠点として生まれた。

 現地法人のムロテックベトナムを2005年、南部ドンナイ省のアマタ工業団地に設立。金型だけでなく日本向けにトラック、農業機械、建設機械などの金属部品の生産も始め、現在では本社向けの金型が事業の2割で、金属部品は8割と大きく伸びた。

「輸出先の7割は日本ですが、2012年からはトラックや汎用エンジン用の金属部品をタイに輸出しており、現在は3割を占めています」

 高精度の加工技術をベトナムでも活かしたいと国内市場の開拓に動き、2012年から受注に成功。例えば、日系の自動車メーカーにトランスミッションのギアを調整するシムを提供。100分の3単位で十数種類を生産しており、しかも板厚の範囲は±8ミクロンという厳しい条件だが、両面研削盤などを使って実現している。

 日系の油圧部品メーカーにはコンプレッサーの部品であるリテーナープレートを生産。中央と周囲のホールにピストンを入れて複雑な動きをするため、ここでも微妙な精度が求められる。そして、ユニークな受注となったのは日系ミシンメーカーからの依頼だった。

ミシンメーカーから新受注
国内市場を拡大する背景

 注文された部品はミシンのモーターを保持するブラケット。実は日本本社もムロテックベトナムでも、ミシン用のブラケットを作ったことがなかった。しかし、類似点は多いと感じた。

 プレス加工による金属部品であること、家電製品などではなく工業製品であること、サイズが小さいことだ。サイズでは上記のシムが約50mm、リテーナープレートは約100mm、依頼されたブラケットは約100mmだった。

「部品の形状が違うだけで、弊社の技術と設備なら生産できると思いました。」

 このミシンメーカーはブラケットを中国から輸入しており、現地調達への切替えを希望していた。しかし、信頼できる調達先が見つかっていなかったようだ。同社もムロテックベトナムもベトナムに根付いて長いが、お互いのニーズに気づいていなかったのだ。

 ムロテックベトナムは今後、日系企業を中心とした国内市場を拡大する計画だ。その背景には3つの理由がある。

 1つは自動車のEV化だ。世界的にガソリン車がEVに置き換わるロードマップは既に見えている一方、ムロコーポレーションが得意とする金属部品の多くはエンジンとトランスミッションで使われている。

「EVではこれらが不要となるので、ニーズの激減が予測できます。弊社はこのベトナムから、自動車製品以外の受注を増やしたいのです」

 2つ目は輸出型事業のリスク分散だ。仮に日本とタイからの受注が落ちても、自社努力での回復は難しい。輸出とは別の伸びる柱として考えたのが、ベトナム国内事業の拡大だった。

 3つ目は幅広い業界へのアプローチだ。自社の技術と経験がこれまでにない業界や分野に転用でき、かつ高精度な金属部品の現地調達を求める企業が多い。このことをミシンメーカーとの出会いで実感したという。

 産業構造の変化への対応、輸出依存からの脱却、自社技術の横展開。同じような理由で国内市場に注目している、あるいは販路を開拓中の日系製造業は多いだろう。

多様な工業製品の金属部品
金型の設計から製作も可能

 ムロテックベトナムは2023年4月に大島氏が第4代社長として赴任し、新体制となった。攻めの姿勢で新しいニーズの獲得に動く。

 同社の強みは先に述べたプレス加工による高精度な金属部品の生産。もうひとつは多品種小ロットの生産で、月産で100~200個から、多ければ1万~2万個以上も可能だ。

 得意とするのは「つなぎ」となる金属部品で、サイズは最大200mm程度。現在の自動車、トラック、農業機械、建設機械を含めた多くの産業機械や工業製品が対象になる。

 金型図面を提供されれば金型の製作もでき、プレスの打抜きのようなシンプルな金型であれば設計から製作まで可能だ。社内に金型製作部があり、NC旋盤など工作機械が揃っているため、金型の故障やトラブルにもすぐに対応できる。

 ムロテックベトナムの従業員は約120名と、海外拠点の中で最大規模に成長した。離職率は1~2%と低く、従業員は勤勉で、皆が日本人エンジニアをリスペクトしているという。

「鉄板を切り出して工場内の棚を作るなど、とても手先が器用な仲間です。マシンはプログラミングで動きますが、その操作や段取りを覚えるのも早いですね」

 ムロコーポレーションは2019年、樹脂成形を得意とする茨城県のいがり産業をグループ化した。現在は事業の連携が進んでおり、来年からは金属にプラスチックを加えた金型部品の、本社、ベトナム、いがり産業での生産体制が生まれそうだ。

「私たちなら金属プレス部品、金型部品の現地調達にご協力できます。ぜひご連絡ください」

(Information)

ご連絡先
MURO TECH VIET NAM CORPORATION
TEL:0251-393-6301
Email:sales1-mtvn@muro.com.vn(大島:日本語)

    sales2-mtvn@muro.com.vn(Ms.Yen:日本語、英語、ベトナム語)
URL:https://www.muro.co.jp
住所:207 Plot,Amata Industrial Zone,Long Binh Ward,

   Bien Hoa City,Dong Nai Province