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早わかり!ベトナム法律事情 Vol.81
ベトナムではどこでも宝くじを売れるの?
宝くじ事業活動に関する法令

長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィス Duong Thi Huynh Chi弁護士

ーー ホーチミン市において、道路やローカル店で「買ってくださいね」と言いながら、手に持っている宝くじを見せてくる人をよく見ます。たまに購入する人もいますが、売り手はどんな人たちなのでしょうか。

チー 彼らはおそらく伝統的な宝くじの行商人です。ホーチミン市の労働・傷病兵・社会局は、2020年4月に、ホーチミン市に約12万人の宝くじ行商人がいる旨を発表しています。

ーー 結構多いのですね。「伝統的な宝くじ」とは何でしょうか。

チー 法令上、伝統的な宝くじとは、「数字・文字・価格が事前に印刷された宝くじで、当該数字・文字の数が発行された宝くじの数に制限され、当選結果の確定が当該宝くじの発行後に行われるもの」と定義されています。

 つまり、伝統的な宝くじは紙の宝くじを指しており、Jackpot等のコンピュータ宝くじとは異なるものです。

ーー 伝統的な宝くじは、どこでも売ることができるのでしょうか。

チー いいえ。法令上、宝くじの行商人を含む行商人が、遺跡、空港、学校、病院、寺院等の所定の場所で事業を行うのは基本的に禁止されています。

ーー このデジタル化時代に、宝くじを持ってわざわざあっちこっちに行かなくても、インターネットで販売できるのではないですか。

チー それはできませんね。伝統的な宝くじは行商人が直接販売するか、宝くじ代理店を通じて販売するという方法のみ定められており、それ以外の、電話やインターネット等の通信手段を介して宝くじを販売することは禁止されています。

ーー なるほど、わかりました。

著者紹介:Duong Thi Huynh Chi ユオン・ティ・フィン・チー
長島・大野・常松法律事務所ホーチミン・オフィスに勤務するベトナム弁護士。2018年ホーチミン市法科大学卒業。現在はベトナム弁護士として日系企業に法的アドバイスを提供している。

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