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マーケッターの 独り言 Vol.76
ベトナム女性の抜け毛の悩み
ヘアケア商品のニーズが拡大

 今回はベトナム女性の髪の悩みについて調査を行ってみました。2024年10月にホーチミン市とハノイ市在住の18~39歳の女性200人を対象に、ヘアケアの習慣や髪の悩みについて調査を実施しました。

 すると、ベトナムの女性が最も悩んでいるのは「抜け毛・薄毛」で、回答者の72%がこの問題を抱えていることが明らかになりました。次に多い悩みは「フケ」(47%)と「髪の乾燥」(46%)で、いずれも多くの女性が日常的に対処している課題です。

 ヘアロスに関して、女性たちはストレス(67%)や誤ったヘアケア商品の利用(46%)、さらに気候(40%)や大気汚染(40%)といった環境要因が原因であると考えています。特に若い世代の女性は深刻に感じており、髪の健康を保つための様々なケア方法には高い関心があります。

 これに応じて、外資系やローカル企業のいくつかの美容ブランドから、ヘアロスに効果が期待できるシャンプーやトリートメントが販売されており、これらの製品はベトナム市場で注目を集めています。

 一方で、ヘアケアに関する出費も増加傾向にあり、特に中間・富裕層を中心に高級なヘアケア商品や美容サロンの利用が増えています。ヘアケアにおける悩みは一様でなく、様々な問題が複合しているため、品質が高いと評価される日本製ヘアケア商品の需要も拡大する可能性が高い一方で、欧米や韓国を含めた競争も激化してきています。

 ベトナム消費者のヘアケアニーズに応えることで、日本製品がより大きな市場シェアを得るチャンスが期待されます。

黒川 賢吾 Kengo Kurokawa
Asia Plus創業者兼代表取締役。NTT、ソニー、ユニクロを経てベトナムで起業。ベトナム最大級のオンラインリサーチパネルを利用して年間200以上の調査をこなすリサーチのプロ。