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【経済】2024年はインフレ抑制の見通し

(C) VNEXPRESS

金融経済研究所のグエン・ドゥック・ドー副所長は、2024年のベトナムのインフレ圧力はそれほど強くなく、国会が設定した目標値の4.5%を下回る2.5~3.5%に落ち着くとの見方を示した。

これは、1月4日に開かれた市場と物価予測セミナーにおいてドー副所長が発したコメントだ。

ドー副所長は、2024年のインフレ率が2.5~3.5%となる予測シナリオを発表した。この数字には国が管理する商品とサービスの価格上昇率は考慮されていない。「今年のインフレ圧力は、アメリカや中国をはじめとした世界経済の成長が鈍化するためそれほど強くならないでしょう」とドー副所長は述べた。

ドー副所長が考慮しているもう一つの要因は原油価格で、アメリカ経済が停滞した場合、1バレルあたりの原油価格は2019年から2023年の平均価格に相当する67USD程度に急落する可能性がある。

「輸出が緩やかに回復した場合、GDP成長率は6%程度と潜在能力を下回る水準で推移するため、インフレ圧力が軽減されるでしょう」とドー副所長は述べた。

インフレ圧力が軽減するというのはこの会議に参加した他の多くの専門家の意見でもある。金融アカデミーの専門家であるディン・チョン・ティン氏は、消費財の価格変動は3.2~3.5%の範囲で推移すると予測している。

「世界経済が回復し、ベトナム企業が輸出入、公共投資などのチャンスを上手く活用した場合、ベトナムのインフレ率は3.5~3.8%程度になるでしょう」とティン氏は見解を述べた。

2023年の消費者物価指数(CPI)は、2022年から3.25%の上昇となり、国会の設定した4.5%未満という目標を達成している。国会のインフレ目標を下回るのは今回で10年連続となる。

専門家の分析によればインフレ圧力はそれほど強くなく、2024年はマクロ経済の安定と成長に向けた勢いが生まれる見込みだ。ティン氏は2024年のベトナムの経済成長率を5.5~6.5%と予測している。

但し、貿易大学経済学部のファン・テー・コン准教授は、ベトナム経済には、今年1月から値上げされる医療サービス費用、大学の学費と7月1日に予定されている最低賃金改定など、消費者物価指数の上昇圧力となりえる”隠れた要素”がまだ残されていると指摘する。

経済に影響を与える外部と内部の要素に直面しているため、財務省の価格管理局は、旧正月(テト)や祝祭日、最低賃金調整日などの適切なタイミングで対策を講じるために、市場の動向を注意深く監視する必要があるとしている。

出典:04/01/2024 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載