1月9日の午前中に、戦闘機が訓練飛行中にクアンナム省ディエンバン村に墜落した。
9日の午前11時ごろ、畑仕事をしていた男性が突然上空で飛行機音がするのを聞いた。男性が空を見上げると長い煙の跡があり、飛行機が猛スピードで墜落しているのが見えた。その数秒後、突然パラシュートが開き、墜落前にパイロットが脱出するのが分かった。
この辺りに住むグエン・タイン・クオックさん(37歳)とその家族が2階でテレビを見ていたところ突然爆発音が鳴り響いた。急いで外に出てみると家の屋根が破壊され、壁が崩れ落ちていた。戦闘機は、クオックさん一家の家から数十メートル先の空き地に墜落し、煙が立ち上り、破片が周囲に散らばっていた。
「下の階で家族と昼食を食べてから、2階でテレビを見ようとしていたときに飛行機が墜落しました」とクオックさんは話す。
戦闘機は、民家からほど近い畑に前部と後部が200mほど離れた状態で墜落していた。周辺には戦闘機の破片が地面深くにまで刺さっていた。墜落現場に近い家の裏でバナナを切っていたグエン・タイン・フンさん(54歳)は、飛んできた戦闘機の破片が頭にあたり、近所の人が病院へ運んで治療を受けた。
国防省は、この事故について空軍第372防空師団第929連隊の飛行訓練中に発生したものだと発表した。墜落したSu-22戦闘機は、第1飛行隊のドー・ティエン・ドゥック大尉が操縦しており、11時04分にダナン空港を離陸した。
11時14分にパイロットから戦闘機にトラブルが発生し着陸できないとの報告があった。指揮官はパイロットに対して飛行機を人口密集地から極力離れた場所に移動させてからパラシュートで脱出するよう指示した。パイロットは飛行機を出来る限り郊外に移動させ、滑走路から19㎞程離れたクアンナム省ディエンバン村付近でパラシュート降下した。
国防省によれば戦闘機の機体は損傷したが人命の損失はなく、パイロットは無事にパラシュートで脱出し、健康状態は安定している。防空師団は、関係機関と連携して現場を封鎖し、事故原因を調査するよう指示した
警察、軍隊、自警団が現場周辺にロープを張って、戦闘機墜落現場周辺の道路を封鎖した。封鎖区域内の住民は、戸締りをして外出しないよう要請されている。
1年前の2023年1月31日にも空軍第371防空師団第921連隊のチャン・ゴック・ズイ大尉が操縦していた訓練中のSu-22が墜落している。着陸時にSu-22にトラブルが発生し、パイロットはパラシュートでの脱出を指示されたが、機体を維持しようとしてそのまま墜落し、パイロットは死亡した。
出典:09/01/2024 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載