バクザン省では、Appleの提携工場を中心に10万人以上の労働者採用需要が発生しており、中でもFoxconnは、採用条件を小学校卒業程度まで下げている。
工業団地拡張の波と企業の生産規模拡大と受注量の回復により、バクザン省では、人材需要が日々高まっている。バクザン省労働・傷病兵・社会局の統計によれば、省内の各企業の採用需要は10万3000人以上あり、その殆どが単純作業労働者となっている。
Apple製品のサプライヤーであるFoxconnでは、今年上半期だけで、ディンチャム工業団地とクアンチャウ工業団地にある工場のために約1万5000人を採用する必要がある。同社では、今年中に2万7000人以上を採用する計画を立てている。
Foxconnは、2007年3月から正式にベトナムで事業を開始しており、当初はバクニン省とバクザン省に工場を設立し、その後、北部の各省に拠点を拡大している。Foxconnは、Apple社のデバイス製造チェーンにおける重要な地位を占めている企業だ。
Foxconnに部品を供給しているNew Wing Interconnect Technology(ヴァンチュン工業団地)は、約2万7000人の労働者を必要としており、今年に入ってからの2ヶ月だけで6000人以上を採用している。同様にFukang Technologyも1万3600人以上の労働者を必要としている。
他にもクアンチャウ工業団地とバンチュン工業団地に所在するLuxshare-ICT社などの大手企業が今年中に4万7300人の労働者を採用する見込みだ。バンチュン工業団地の2月と3月の求人登録は200~300人程度だが、6~7月にかけては、増産に対応するため7000~9000人の採用が必要になると予測されている。
これらの企業では単純作業労働者が求められており、18歳から40歳までの健康な労働者の採用が優先されている。Foxconnに関しては、小学校卒業以上が採用条件とされており、基本給は500万VNDで社会保険に加入し、いくつかの福利厚生が受けられるとされている。
バクザン省雇用サービスセンターのグエン・バン・フエ所長は、この地域の工場では基本給500万VNDは一般的な水準だと説明する。企業は、労働者を惹きつけるために、基本給以外の住宅手当、食事手当、残業手当などの福利厚生で労働者の総収入を800~900万VNDまで引き上げている。
フエ所長によれば、工場は生産計画に合わせて年初と中頃に大量の採用を実施するため、求める人材をタイムリーに確保することに苦労している。2023年の初めごろに労働者が仕事を探し回っていた状況とは対照的に、今年のテト以降、受注が回復しているため、工場は既存の従業員の維持に努めている。
「多くの企業の人事部は、人材を確保するために北部や中部の山岳地帯まで出向いたり、社内の従業員に親戚や友人を紹介してもらわなければならない状況です」とフエ所長は話す。
バクザン省内には、現在7600社以上の企業が活動しており、30万6000人以上が働いている。このうち地元の労働者が約80%を占めており、省外からが20%となっている。バクザン省は、工業団地開発の波に伴い、過去5~6年で不動産が急騰している地域の1つだ。
出典:21/02/2024 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載