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【経済】縫製関連の輸出は上半期も苦戦か

(C) VNEXPRESS

一部の縫製関連企業は、年初に注文がきたものの金額は大きくなく、コストや在庫は膨れ上がる一方だ。

ホーチミン市縫製・刺繍協会のファン・スアン・ホン会長は、2024年1月と2月に多くの業界の輸出企業が回復の兆しを見せたが、縫製業界は依然として低迷状態だと述べた。年初に輸出注文を受けた企業の殆どが小規模であり、従業員に仕事を提供し生産活動を維持させるために利益の殆どない仕事を受けざるを得なかった。

「マーケットを評価するうえで購買力は最も重要な要素です。これまでのところベトナムの縫製品を輸入している各国企業の購買力は、世界情勢の影響により弱まっており、消費者は財布の紐を固く閉ざしています」とホン会長は話す。

ホーチミン市革靴協会のグエン・ザー・カイン氏も同様の意見で、最近の状況は企業が10社あれば注文が来ているのはそのうち3~4社だと話す。そのため、一部の企業では旧暦の1月中は活動しないことを決めている。「昨年と比べても今のところ明るい兆しは見られません。ベトナムの縫製業界にとって主要なマーケットであるアメリカとEUは、依然としてロシアとウクライナの紛争の影響を受けています」とカイン氏は話す。

企業の動向を注意深く観察している商工省貿易促進局のレ・ホアン・タイ副局長は、縫製業界では昨年の需要減少の影響によって依然として多くの在庫を抱えていると指摘する。

2月23日に開かれたホーチミン市で開催される繊維関連の国際展示会VIATT 2024についての記者会見の席上でタイ副局長は、2023年の縫製業全体の輸出総額が前年比9%減の約400億USDとなったことを明らかにした。ベトナムの縫製業界は、依然として世界的な経済低迷の影響にさらされており、今年も困難な状況が続くと予測されている。

タイ副局長は、今年の1月には縫製関連の輸出注文がありはしたが金額、数量とも小さいものだったと説明する。主要なマーケットであるアメリカやEUは依然として購買力が低下している。またその他の新しい注文についても拡大生産者責任(EPR)、炭素国境調整メカニズム(CBAM)などの課題に直面しており、サステナブルファッション、GX、DXなどによって輸出注文量は今後も減少することが予測されている。一方で、輸送コストの上昇が商品価格に影響を与えつつある。今年1月のアメリカやEUへの商品の輸送料金は、昨年末より2倍近く値上がりしているのだ。

ベトナム企業が新たな受注先を開拓して発展していくために、タイ副局長は、国の補助政策が必要になると指摘している。その中には、サプライヤーとバイヤーを繋げるための展示会開催も含まれる。貿易促進局では、香港のMesse Frankfurt社と協力して2月28日から3月1日にかけて縫製関連展示会であるVIATT 2024を開催する。この展示会はベトナムで初めて開催されるもので、400社以上の関連企業が参加を予定している。展示会では、ベトナムのサプライヤーと世界各国のマーケットがつながることが期待されている。この取り組みと並行して、ベトナム政府は近い将来に世界的な大手縫製メーカーのベトナム進出を促進したい考えだ。

新規顧客開拓と投資促進を進める一方で、タイ副局長は企業も新しいトレンドを掴み難しい製品でも対応できるようにするために商品開発、新素材の研究、サンプル製造のスピードアップなどに取り組む必要があると指摘している。

新規受注を開拓する努力によって縫製業界の各企業は、今年の第3四半期以降には光明を見出したいと期待している。縫製業界では、2024年の総輸出額を2023年から9.2%増となる440億USDまで引き上げる目標を設定している。

出典:24/02/2024 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載