突然、ギフトと抽選用のスクラッチカードが入った小包を受け取ったフイ・ダックさんは、詐欺とは思わず商品を受け取るためのQRコードをスキャンしてみた。
2月末に突然ホーチミン市のダックさんの家に届けられた小包には”御礼品”と書かれていたが、送り主の記載はなかった。箱を開けてみるとしゃもじのような商品と抽選用のスクラッチカードが入っていた。
「よくオンラインで買い物をするのですが、今回のは身に覚えが無く小包に自分の名前と電話番号が書かれているのを確認してから開封しました」とダックさんは話す。
スクラッチカードを削ってみると3等賞の500万VND以上の価値がある商品に当選したと書かれていた。商品の受け取り方法を確認するためにはスクラッチカード上部にあるQRコードをスキャンしなければならないとされていた。QRコードをスキャンするとソフトウェアのダウンロードを要求する画面が表示されたため、詐欺を疑ったダックさんは、ここでようやく指示を無視することにした。
情報通信省傘下の情報セキュリティ局によれば、もし疑問に思わずに指示に従ってソフトウェアをダウンロードした場合、ユーザーはスマートフォンの情報を盗まれた可能性があると注意喚起する。
情報セキュリティ局によれば、QRコードが記載されたスクラッチカードとプレゼントが入った小包が送られてくるという事件が最近増加している。詐欺グループは、御礼品という名目で低価格商品を送り、QRコードをスキャンしてさらに高額な数百万VNDのプレゼントを受け取るように誘ってくる。被害者は、なりすましなどの悪意のあるWEBサイトに誘導され、そこで個人情報やアカウント情報を入力したために情報を盗まれたり、悪意のあるコードをデバイスにダウンロードされたりする。
「これは新たな形式の詐欺であり、非常に危険です」と情報セキュリティ局は警告している。
現段階で詐欺被害に関する正確な統計は存在しない。しかし情報セキュリティ局によれば、QRコードを利用した詐欺は、ユーザーを誘惑するために様々な新しい手口を試しており、ますます巧妙化している。
以前、店舗での決済用のQRコードを窃盗犯が貼り換えてユーザーが誤送金してしまうという事件が発生したことがある。また、この方法は、メールやメッセージを利用して悪質なWEBサイトに誘導する際にも用いられている。
情報セキュリティ局は、ユーザーに対して特に公共の場所やSNS上で共有されているQRコードをスキャンする場合は、十分に注意することを推奨している。WEBサイトに誘導するQRコードの場合、リンク先が”https”で始まる見慣れたドメインかどうかを確認する必要がある。
出典:2024/03/12 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載