ベトナム南部の多くの製造業で受注が回復しており、整理した人員を補充するために各社で数千人規模の採用需要が生まれている。
ドンナイ省にある100%韓国資本の靴製造企業であるTaekwang Vinaでは、今年中に5000人以上を新規採用したい考えだ。テト明けから求人活動を開始し、ピークだった3月には2000人以上の労働者を採用した。計画では、8月までにさらに1000人を採用する予定だ。
この会社以外にもドンナイ省では100%中国資本のゴルフクラブ製造企業であるVision Internalのビエンホア支店や履物製造企業であるAugust Sportsなど多くの企業で1000人以上の採用需要が生まれている。
ドンナイ省雇用サービスセンターのデータによれば、5月だけでこの地域の工場は1万人以上の人材を必要としており、そのうち一般労働者が96%近くを占めている。
ホーチミン市でも同様に雇用サービスセンターを通じて5月だけで4万9000人近くの採用需要が生まれ、このうち工場の一般労働者が32%弱を占めている。具体的には、クチ県にある靴製造企業のVietnam Samhoは1000人以上の労働者を必要としており、自転車の組み立てと部品製造をおこなっているStrongman-Alwaysやタントゥアン輸出加工区に所在するFurukawa Automotive Parts Vietnam社でも約300人の労働者を必要としている。
ビンズン省では、今年初めから現在までにビンズン省雇用サービスセンターを通じて3210社以上の企業が4万1000人以上の求人を出しており、このうち工場の一般労働者が87%弱を占めている。
ビンズン省雇用サービスセンターのグエン・タイン・フーン副所長は、縫製業、家具製造業、履物製造などの企業で、数百人から千人規模の採用需要が生まれていると述べた。
フーン副所長によれば、今年に入ってから人材採用需要が昨年よりも増加していると指摘する。今年、企業の採用需要が回復している理由としては、企業の受注量が回復してきたために、以前整理した人員の補充が必要になっているためと思われる。多くの産業で人材需要が高まっているが、縫製業と履物業は、思うように採用できていない。
新入社員の基本給は500~700万VNDで、それ以外に手当や残業代として100~200万VNDが支給される。多くの企業では、入社初年度から毎月のボーナスを支給したり、入社した労働者を紹介した社員に手当を支給するなどの施策を取り入れている。
労働者と企業を繋ぐために、各自治体はオンライン及び、オフラインによるジョブフェアを開催したり、失業手当を受給している人に企業の求人情報を伝えたりしている。雇用サービスセンターは、各地方との連携を密にし、労働者への情報提供と誘致を進めている。
出典:2024/06/07 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載