ファン・ミン・チン首相は、ベトナムの鉄道産業の構築、技術移転、人材育成に関して中国企業の支援を求めた。
6月24日~27日の日程で中国の大連で開催されている世界経済フォーラム(WEF)に参加するため中国を訪問しているファン・ミン・チン首相は、24日の午後に中国の鉄道、エネルギー関連企業の幹部と会談した。
計画によればベトナムは2030年までに高速道路を約5000㎞建設し、沿岸部の主要港を繋ぐ鉄道、大都市の都市鉄道、南北高速鉄道を整備する予定だ。これらの交通インフラ整備への投資額は845億USDに達するとみられている。
中国中車大連機車車輛有限公司(CRRC)のトン・ヴィン・コン副社長と会談したファン・ミン・チン首相は、ベトナムの鉄道建設と開発は、現時点の喫緊の課題だと述べた。ベトナムには2000㎞以上の鉄道と300ヶ所以上の駅が存在するが、これまで効率的に運用されてこなかった。
「現在の状況において、ベトナムは考え方を変えており、鉄道は、既存の交通手段に代わる安価で適切な交通手段となりえるため、鉄道分野への投資を奨励するつもりです」とチン首相は述べ、中国企業に対して、ベトナムの鉄道産業の構築、技術移転、人材育成を支援するよう求めた。
昨年末、ベトナムと中国は包括的な戦略的パートナシップの深化と発展に関する共同宣言に署名した。その中で両国は、国境を超えて標準軌の鉄道を繋ぐことで合意した。これは、両国の経済協力と貿易を促進するために重要なインフラシステムとなる。さらに、ベトナムはハノイとホーチミン市の都市鉄道の更なる開発を予定している。
CRRCのトン・ヴィン・コン副社長は、鉄道車両の製造や技術移転においてベトナム側と協力し、ベトナムの輸送業務の効率化に貢献したいと述べた。これは、将来の南北高速鉄道プロジェクトへの協力の前提になるものでもある。
「CRRCは、ベトナムの鉄道建設プロジェクトに協力し、投資と技術提供をする準備ができています」とトン・ヴィン・コン氏は述べた。コン氏によれば、CRRCは、北部に3つの鉄道路線を展開し、ハノイとホーチミン市の最新の都市鉄道システム開発に向けた体系的なソリューションに参入したいと考えている。
これを受けてチン首相は、「利益の調和とリスクの共有」という投資精神を念頭に、「建設してすぐに重荷になる」というリスクを避けるための長期的なビジョンが必要だと述べた。
CRRCは現在、ラオス中部鉄道にソリューションを提供し、マレーシア沿岸鉄道も順調に運営している。CRRCの副社長は、ベトナムにも同様の技術ソリューションが適用できると考えている。
出典:2024/06/24 VNEXPRESS提供
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