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【経済】縫製業界の受注量に回復の兆し

(C) VNEXPRESS

ベトナム縫製業協会(VITAS)によれば、多くの縫製関連企業で年末までの受注が確定し、現在は、2025年分の注文交渉が進められている。

VITASによれば、ベトナム繊維業界の主要輸出先であるアメリカ、日本、韓国、中国などの市場向けの注文が回復している。一方でEUについては、依然として低迷状態が続いている。税関総局によれば、2024年7月の縫製品輸出額は37.2億USDに達し、前月から17.6%増加した。2024年1月から7月までの輸出総額は203億USDとなり、前年同期比で6.3%の増加となった。

過去半年間で、多くの縫製関連企業が業績の改善と受注量の増加を記録している。デカトロン、アスマラ、コロンビアなど大手ブランド向けの委託製造を請け負っているTNG社は、2024年第2四半期に売上高2兆1740億VND、税引き後利益860億VNDを記録し、前年同期比でそれぞれ8.8%と57.1%増加した。

TNGでは、2024年第1四半期と第2四半期にパリオリンピックによる需要によって受注量が急増した。SSI証券によれば現時点で、TNGの受注量は年末まで埋まっており、現在は来年の注文について交渉が進められている。PSI証券によれば、Eclat Textile(台湾)のような外資系企業でも既に第4四半期までの注文が埋まっている。

また、ソンホン社では、受注量の回復に自信を深めており、今年末からスアンチューン2工場を稼働させる予定だ。2024年第2四半期のソンホン社の売上高は1兆3000億VNDで、前年同期から14%減少したものの、利益は7%増の920億VND弱となった。

VITASは、衣料品の需要は年末に増加する傾向にあるため、ベトナムの縫製業界の輸出は今後も増加し続けると予測している。PSI証券は、2025年の春夏物の準備が始まる第4四半期から受注量がさらに増加すると予測している。

主要輸出市場であるアメリカでは、2024年上半期の衣料品在庫が2兆1720億VNDとなり、前年同期比で2.4%減少し、2022年上半期よりも低い水準となった。一方で、アメリカの衣料品の小売売上高は1.2%増加し、昨年10月から回復傾向が続いている。過去7ヶ月アメリカはベトナムから89.3億USDの衣類を輸入しており、前年同期比で5.5%増加している。

さらにSSI証券は、バングラデシュの情勢不安により、一部の縫製工場が閉鎖されたことに言及した。そのため、顧客は注文をベトナムを含めた他国へ移すことを検討している。

全体的に回復の兆しがみられるものの、縫製業界の企業の体力は一律ではない。証券取引所に上場している30社以上の縫製関連企業が第2四半期の業績を公表しており、その約半数の企業が増益または黒字化に成功したが、残りの約半数の企業は減益または、赤字であった。例えば、テーキー社は、過去最低の555億VNDの赤字を計上し、ハノイ・テキスタイル社とナムディン・テキスタイル社はそれぞれ470億VNDと190億VNDの赤字となった。

受注量は回復したものの、7月に最低賃金が6%引き上げられたため、人件費が嵩み企業の利益を圧迫している。PSI証券によれば、この業界では、通常人件費が生産コストの30~50%を占めている。

出典:2024/09/01 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載