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【経済】ホーチミン市の小規模飲食店、値上げか閉店かの瀬戸際

ベトナムのブンボー(米麺)店の看板
(C)THANH NIEN

原材料費・賃料・税制変更が圧迫、「値上げすれば客離れ」のジレンマ

ホーチミン市では現在、飲食業界がコスト高騰の波に揺れている。
市内の多くの小規模飲食店が、原材料費や家賃、税制変更による負担により、値上げを検討している。一方で「値上げすれば客が離れる」との懸念から、頭を抱える店舗も少なくない。

■ 値上げはしたくないが…

たとえば、ホーチミン市3区ホアンサー通りにあるブン(米麺)店では、2025年初めからブンボーやブンモックの価格を1杯35,000ドンから38,000ドンに引き上げた。
店主によれば、豚肉や牛肉などの原材料価格が上昇しており、価格据え置きでは営業が立ち行かなくなるという。しかし、「値段を上げ過ぎるとお客さんが来なくなる不安があります。一般労働者向けの朝食は4万VND以下が妥当な値段で、一杯の朝食が5万ドンとなれば、客足は極端に減るでしょう」として、これ以上の値上げには慎重だ。

また、3区カック・マン・タン・タム通りのフォー店も、3年間据え置いてきた価格を、最近になって35,000~40,000(約190~220円)ドンに変更した。
「値上げ後、常連客から理由を聞かれることもあったが、多くの客が理解してくれている」と店主は語る。今後の値上げは未定とのことだ。

■ 閉店を検討する店舗も

5区の中華系麺料理店では、ネット上で「もうすぐ閉店するかも」という投稿が話題を呼んだ。投稿者によれば、店主は「もう客足も減ったし、これ以上値上げすればさらに客が減る。でも、このままの価格じゃやっていけない」と語っていたという。

記者が店舗を訪ねたところ、店主は閉店の意向があることを認めた。25年間夫婦で経営してきたが、今では客数が減り、価格はここ数年50,000~80,000VND(約280~440円)に据え置きのままだという。
「体力的にも厳しい。引退を視野に入れている」と店主は話す。

4区のブンボー店も、「値上げすれば客が減る、でも上げなければ赤字になる」と、閉店も視野に検討を進めている。家賃は下がらず、仕入れ価格は上昇し続けており、今後の税制度の動向を見極めながら、最終的な判断を下すという。

ホーチミン市のある有名フォー店も近く、原材料高騰などを理由に3,000~5,000ドンの値上げを予定している。現時点での価格は一杯80,000~100,000VND(約450~560円)だ。

飲食業界では、価格調整が死活問題となっており、多くの店舗が「存続か撤退か」の選択を迫られている。

※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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