2024年6月25日、中国の天津市で開催された世界経済フォーラム(WEF)年次総会に出席中のベトナムのファン・ミン・チン首相はキルギス、セネガル、エクアドルの首脳と個別会談を行い、ベトナムの多国間外交を積極的に展開した。
キルギスと鉄道連結・経済協力で一致
チン首相は、キルギスのアディルベク・カシマリエフ首相と会談し、国家主席ルオン・クオン氏からの書簡を手渡すとともに、2025年10月にハノイで開催されるサイバー犯罪防止に関する国連条約の署名式への大統領出席を要請した。
また、両国間の経済・貿易・鉄道物流の協力強化を呼びかけ、在キルギスのベトナム企業やコミュニティへの支援継続も求めた。キルギス側は、政府間合同委員会の早期設置や経済協定の締結に前向きな姿勢を示し、ベトナムからの投資と市場開拓を歓迎する姿勢を強調した。
セネガルと農業・アフリカ連携を深化
セネガルのウスマン・ソンコ首相との会談では、チン首相が農業支援と食料安全保障での連携強化を提案。「共に行い、共に享受し、共に発展する」という原則のもと、専門家派遣や稲作支援、カシューナッツ栽培などを継続する意向を示した。
また、ベトナムがアフリカ連合(AU)のオブザーバーとなったことを踏まえ、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)との関係構築に向けた仲介を依頼した。ソンコ首相は、4億人の西アフリカ市場へのベトナム投資を期待し、「南南協力」モデルの拡大に賛意を示した。
エクアドルと通信・教育分野の協力で意気投合
エクアドルのダニエル・ノボア大統領との会談では、チン首相が同じく国連条約署名式への招待状を手渡した。ノボア大統領はベトナムを「重要なパートナー」と位置付け、STEM教育や農業(特にコーヒー)での協力に意欲を示した。
チン首相は、ベトナムのViettelグループによる5Gやデジタル分野への進出支援を求め、若者の雇用促進にも資すると強調した。ノボア大統領はこれに強く賛同し、ベトナム企業の参入を歓迎すると明言した。
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