プルマンホテルで違法カジノ摘発、数百万USDベットした有名歌手も
ベトナム公安省はこのほど、ハノイ市内の高級ホテル「プルマン(Pullman)」の1階にある「King Club」で運営されていた大規模な違法賭博組織を摘発し、総額2兆6000億VND(約144億円)を超える違法賭博の実態を明らかにした。
この事件では、元政府関係者、実業家、芸能人、弁護士らを含む141人が逮捕され、うち136人が賭博罪で正式に起訴された。
有名歌手も「常連客」として起訴
なかでも注目を集めているのが、かつて軍楽団に所属し、退役後も芸能活動を続けていたグエン・テー・ブー被告(54歳)だ。彼は「Mr. Troy」という偽名でKing Clubに出入りし、2024年2月4日から6月22日までの間に116回にわたりスロットとバカラで延べ約430万米ドル(約6.2億円)を賭けていた。
一度に最も多く賭けた額は16万3,000USDで、最終的に約8万2,000USDを失ったとされている。
また、ホーチミン市在住の歌手ブー・ゴック・ハー被告(同54歳)も「Mr. Baret」の名で一度だけ賭博を行い、2,600ドル余りを賭けて約200ドルの損失を出していた。
ベトナム人客に偽名で会員証発行
King Clubは外国人専用のカジノ施設であったが、韓国籍の実質運営者キム・イン・ソン容疑者らが売上向上を目的に、ベトナム人客にも外国人名義の会員証を発行して出入りを黙認していた。
最も掛け金が多かったベトナム人は延べ1600万USD超をベット
この違法カジノの中で、最も多くの賭け金を投入していたのはブイ・バン・フイン被告(47歳)で、僅か5か月間で34回のバカラを行い、総額1,630万USDドルを賭けていた。損失額は約96万USDに上る。
他にも、別件で勾留中のブー・フォン被告は100回の賭博で1,070万USD超を賭け、元地方副知事や元大学副学長、元雑誌副編集長なども関与していた。
公安省は「経済的に余裕のある人物が中心となり、社会的影響も大きい。断固たる法的措置が必要」として、厳重な処罰方針を示している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN