カンボジア拠点の詐欺グループを摘発
2025年7月26日、ベトナムのフートー省公安局は、ベトナム女性を狙った大規模詐欺事件に関連し、7人の容疑者に対して詐欺罪での逮捕状を発行したと発表した。
恋愛アプリで接近、投資話で金銭をだまし取る
この詐欺グループは約25~30人で構成され、カンボジアのプノンペンを拠点に活動していた。ベトナム人がよく使う「Tình yêu 2.1(恋愛2.1)」や「Kết nối yêu thương(愛の絆)」などの出会い系アプリを利用してベトナム国内の女性と接触し、恋愛感情を利用して金銭を詐取していた。
詐欺の手口は、グループのリーダーであるドー・ドン・フン(39歳)の指示のもと、以下のように組織的かつ分業的に行われていた。
「かき集め役」と「とどめ役」──緻密に分担された詐欺行為
- 「かき集め役」は、テレグラムなどを使って「成功したエリート男性」を装い、中高年の独身女性や離婚した女性に接近する。その後、会話の中で恋愛関係を築きながら、投資やオンライン宝くじ、ギャンブルなどに誘導していく。
- 信頼関係が築かれた後は、少額の「利益」送金で信用を得て、さらなる送金を促す。
- その後、「とどめ役」が登場し、被害者のアカウントを引き出し不可能な状態にする技術的措置を実施し、「出金には追加料金が必要」などと偽って金銭を搾り取った上で、連絡を絶ち証拠を抹消する。
全国で数億VND規模の被害者続出
2025年7月16日、フートー省警察は全国複数都市で一斉摘発を実施し、事件にかかわっていたとみられる6人の容疑者を緊急逮捕し、未成年者2人にたいして事情聴取を行った。
その後、グループの首謀者であるドー・ドン・フン容疑者は7月21日に自首してきた。警察は、これまでに数億VND相当の金銭を複数の被害者から詐取した事実を確認している。
捜査は継続中、他の容疑者にも出頭呼びかけ
フートー省公安局は、現在もこの事件の関係者の捜査を拡大中であり、関係者全員の特定と法的責任の追及を進めている。
また、未だ逃亡中の容疑者らに対して自主的な出頭を促しており、自首すれば情状酌量の対象とする可能性を示唆している。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN