【経済】ホーチミン市スポーツ展示会、ピックルボールが主役に

ホーチミン市で開催されたの「ベトナム国際スポーツ・レジャー展示会2025（Vietnam Sport Show 2025）」では、15カ国・地域から約450ブースが集結したが、その中で最も熱気を帯びていたのが、ピックルボール関連の出展だった。

中国企業ブースに注目集まる

今年の目玉は「China Sports (Vietnam) Expo」パビリオンだ。福建、広東、江蘇、山東、浙江などから50社以上が参加し、最新のトレーニング機器や高機能スポーツウェアを展示した。特にピックルボール用ラケットやボール、バッグなどの製品群が来場者の関心を集めていた。
100以上のスポーツ関連ブースのうち、約40ブースがピックルボール関連で占められ、体験や購入希望者で常に賑わっていた。

市場は1年で急変

中国のラケットメーカー「Beesoul」の国際営業担当スティーブン氏によれば、1年前はピックルボールラケットは、ベトナム市場でほとんど反応が得られなかったが、今年は状況が一変した。「来場者の多くがその場でラケットを購入し、代理店契約についても問い合わせがある」と話してくれた。
出展各社は展示会特別価格として2〜4割引で販売しており、3〜600万VND（２万円前後）の高価格帯ラケットも売れ行き好調だ。持ち込んだサンプルがほぼ完売したブースも少なくない。

急成長するピックルボール市場

調査会社Metric.vnによると、2025年上半期にベトナム人がピックルボール関連製品に支出した額は5100億VND（約29億円）を超え、ラケットやボール、シューズ、ウェアなど約240万点が販売された。
これは2024年通年売上（約2719億ドン）のほぼ2倍にあたり、前年同期比では1,282％の成長となった。
ルールが簡単で始めやすく、テニスやゴルフより低コストで楽しめる点が普及を後押ししている。