【事故】森の中の“落とし穴”　井戸に転落した男性を救出

森での作業中に井戸へ転落

ベトナム中部高原地方のザーライ省で、森の中にある古井戸に転落した男性が、警察と消防の合同チームによって救出された。
事故は10月14日、フーミーバック村で発生した。被害者は同村ビントゥアン集落に住むファン・バン・ホアさん（63歳）。当日朝、ホアさんは森へ唐辛子を採りに行き、同時に野生のハチを捕まえる予定だったが、夜になっても帰宅しなかったため、家族が通報した。

深さ12メートルの古井戸に転落

翌15日朝、捜索にあたっていた地元警察は、タインオック集落近くのアカシア林で、ホアさんが深さ約12メートルの古井戸に転落しているのを発見した。井戸は人家から遠く、木々に覆われていて非常に見つけにくい場所だったという。

消防・警察が連携して救出

フーミーバック村当局は通報を受け、ザーライ省消防救助隊（第4分隊）に支援を要請。特殊装備を使って救助隊員が井戸底に降下し、同日昼前にはホアさんを無事に引き上げた。その後、ホアさんはボンソン総合病院へ搬送された。

体力消耗も命に別状なし

救出時、ホアさんは衰弱していたものの意識はあり、命に別状はないとみられる。フーミーバック村人民委員会のダン・ディン・チュー主席によると、「まずは人命救助を最優先としたため、事故の詳細はまだ聞き取りができていない」とのこと。

救助隊に表彰、住民への注意呼びかけも

当局は今回の救出活動にあたった関係者への臨時表彰を決定。また、森の中や未使用の古井戸周辺では転落事故の危険があるとして、住民に注意を呼びかけている。