豪雨で各地が冠水、避難急ぐ住民も
ベトナム中部のフエ市では現在、洪水が深刻化している。多くの地域が深く浸水し、住民は慌ただしく避難している。中には「この10日間で3回も洪水を逃れてきた」と疲弊を訴える声も上がっている。
11月2日午後から3日朝にかけての大雨により、フーン川とボー川の水位が上昇し、いずれも警戒水位3を超えた。フエ市当局は、市民に対して警戒を強め、早めの避難や対策を取るよう呼びかけている。
河川の水位、警戒水位を大幅に上回る
3日午前10時の時点で、キムロン観測所におけるフーン川の水位は4.27メートルと、警戒水位レベル3を0.77メートル上回った。フーオック観測所のボー川でも4.96メートルと、同じく警戒水位レベル3を0.46メートル上回っている。
「10日間で3度目の洪水」疲弊する市民
アンクー街区の住民ズーン・チュン・タムさん(54歳)は、「川の水があっという間に増え、家の前の道路が浸水しました。今朝は家具を高い場所に上げるのに追われ、車を避難させる時間もありませんでした」と話す。
「この10日間で3回目の洪水です。本当に疲れました。今回はこれまでで最もひどいかもしれないです」と肩を落とした。
今後も警戒続く さらなる上昇の恐れも
気象当局の予報によると、今後24時間以内にフーン川とボー川はいずれも警戒水位レベル3を超える高水位が続く見込みである。過去の大洪水のピークよりは0.1~0.7メートルほど低いとされるが、依然として危険な状況が続くとみられている。
他の主要河川でも水位の上昇が予想されており、ターチャック川では警戒水位レベル3をわずかに下回り、チュオイ川は3.7~3.9メートルに達する見通し。オーラウ川も前回洪水時のピークに近い水位に上昇する可能性がある。
救助活動も続くなか、被害拡大懸念
警察や防災部隊は、浸水被害が拡大する地域で住民救助に奔走している。前回の洪水被害から復旧する間もなく、再び出動せざるを得ない状況だ。
フエ市防災司令部は、河川下流域や低地、都市部での広範囲な浸水や鉄砲水、土砂崩れの危険性を警告。山間部では斜面の崩落による建設現場や交通、水産養殖、農業への影響も懸念されている。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
ベトナム進出支援LAI VIEN



























