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【経済】ビンファスト、インドネシアに10億USD規模のEV工場完成 東南アジア戦略の要に

ビンファストのインドネシア工場開所式
(C)THANH NIEN

インドネシアに10億ドル規模のEV工場を竣工

ベトナムの電気自動車メーカービンファスト(VinFast)は、インドネシア西ジャワ州スバンにおいて電気自動車(EV)工場を正式に開所した。今回の稼働開始は、同社のグローバル生産体制強化とインドネシア市場への長期コミットメントを示す重要な節目となる。

着工から17か月で稼働開始

スバン工場は、起工からわずか17か月で稼働にこぎ着けた。これはビンファストの迅速な事業展開力と実行力を象徴するものだ。同工場は、世界で4番目に稼働するビンファストの完成車工場であり、ベトナム国外、かつ東南アジア初のEV工場となる。

インドネシア政府要人も出席

開所式には、インドネシアのアイルランガ・ハルタルト経済調整相、外務次官、西ジャワ州副知事、ベトナム社会主義共和国駐インドネシア大使をはじめ、中央・地方政府関係者や戦略パートナーが出席した。

現地化率を段階的に引き上げ

ビンファストは、インドネシア政府が掲げるEV産業育成方針に沿い、現地化率を2026年に40%超、2029年に60%、2030年以降は80%に引き上げる計画を示している。これにより、スバン工場周辺での部品・関連産業のエコシステム構築を進める。

インドネシア政府「地域EV産業の中核に」

アイルランガ経済調整相は、「VinFastが予定通り工場を完成させたことを高く評価する。本事業はグリーン産業政策に合致し、雇用創出や人材育成、関連産業の発展を促進する。スバンを地域のEV産業拠点に成長させる原動力になる」と述べた。

ビンファスト「長期戦略の重要拠点」

ビンファスト・アジアCEOのファム・サイン・チャウ氏は、「スバン工場の完成は、インドネシア市場に対する長期的なコミットメントを具現化する戦略的マイルストーンである。現地化こそが成功の鍵であり、インドネシア経済と雇用創出に直接貢献していく」と強調した。

将来的に年産35万台体制へ

スバン工場は敷地面積171ヘクタールに立地し、総投資額は10億ドル超。段階的な拡張により、将来的には年間35万台の生産能力を持つ計画で、インドネシア国内需要に加え、他国への輸出も視野に入れる。

初期段階は年5万台、EV主力モデルを生産

第1期投資額は3億USD超で、年産5万台の能力を備える。溶接、塗装、組立、品質検査、物流までを備えた国際基準の高自動化生産ラインを導入した。

関連産業団地も整備

工場周辺には、国内企業やサプライヤー向けの補助産業ゾーンを整備。今後の拡張を見据え、現地調達と産業集積の基盤を整える。

最大1万5,000人の雇用創出へ

フル稼働時には、5,000~1万5,000人の直接雇用と、サプライチェーンを通じた多数の間接雇用を生み出す見通しで、西ジャワ州スバン地域の経済・社会発展を後押しする。

インドネシア向け右ハンドルEVを生産

当初は、VF 3、VF 5、VF 6、VF 7(右ハンドル仕様)を組み立て、都市部の若年層やファミリー層を主なターゲットとする。
2026年には、電動バイクや業務向け電動MPVの生産も予定されている。

東南アジアEV産業で存在感強化

スバン工場の稼働は、インドネシアのEVバリューチェーン構築を後押しすると同時に、東南アジアのEV産業におけるビンファストの存在感を高める拠点となる。これは同社が掲げる「グリーンな未来のための包括的エコシステム」構築における重要な柱である。

本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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