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【交通】ロンタイン空港へのアクセスは間に合うか 高速・鉄道整備の現状と課題

ロンタイン空港へアクセス可能な高速道路と環状線の地図
(C)TUOI TRE

主要交通インフラの整備状況に注目

ファン・ミン・チン首相は12月18日、ドンナイ省に建設中のロンタイン国際空港を9回目となる現地視察で訪れ、翌19日の公式フライトに向けた準備状況を確認した。首相はあわせて、関係する各省庁・地方自治体に対し、空港と同時供用が可能となるよう交通インフラ事業の連携と加速を強く求めた。

計画では、ロンタイン空港への接続路線として、ベンルック―ロンタイン高速道路、ビエンホア―ブンタウ高速道路、ホーチミン市―ロンタイン高速道路、ホーチミン市環状3号・4号線など、複数の幹線道路が想定されている。では、これら重要路線の現状はどうなっているのか。


ドンナイ省、2つの重要プロジェクトの遅れが課題

ビエンホア―ブンタウ高速道路は全長54kmで、ドンナイ省内約34km(第1・第2区間)とホーチミン市区間(第3区間)に分かれる。ホーチミン市区間はすでに完成している一方、ドンナイ省内の区間は進捗が遅れており、現在は施工を加速させ、全線完成を2026年中とする目標が掲げられている。

特に遅れが指摘されているのが、同高速の第1区間およびホーチミン市環状3号線(ドンナイ省区間)の第3区間である。これらは国道51号線や他の高速道路と接続し、空港アクセスの要となる区間である。

ドンナイ省人民委員会は、天候条件は良好であるにもかかわらず、施工業者の取り組みが十分に徹底されていないとし、建設局に対して進捗管理と定期報告を指示した。


メコンデルタ方面からのアクセスも急務

国道51号線沿いでは、ベンルック―ロンタイン高速道路とビエンホア―ブンタウ高速道路を結ぶジャンクション(フオックタイ村)で、防護柵や案内標識の設置が進められている。ここはメコンデルタ方面から空港へ向かう主要ルートとなる見込みで、ブンタウの海岸部や中部高原への移動も容易になる。

建設省はまた、全長96km超のホーチミン市―チュンルオン―ミートゥアン高速道路の拡幅事業の着工を準備している。この路線とロンタイン空港を結ぶ役割は、ベンルック―ロンタイン高速が担う。

同高速が全面開通すれば、メコンデルタ各省からは都市部を経由せずに空港へ直結できるようになる。ベトナム高速道路投資開発総公社(VEC)は、12月19日にビンカイン橋の開通式を行い、2026年第2四半期の全線供用を目指すとしている。


ホーチミン市―ロンタイン高速の拡幅に期待

ホーチミン市からロンタイン空港へのアクセス改善策として、同高速道路を8~10車線に拡幅する緊急建設プロジェクトが8月19日に着工した。VECは、監理会社や施工業者に対し、機材と人員の集中的投入を指示している。

計画では2026年12月に概成し、ロンタイン橋は同月に主橋を閉合、残工事は2027年3月に完了予定とされる。ただし、事業進捗は用地引き渡しに大きく左右されるため、VECはホーチミン市およびドンナイ省に対し、2025年内の用地確保を要請している。


新たな接続ルートの開拓も不可欠

専門家は、商業運航開始まで半年を切る中、既存の交通網だけではホーチミン市―ドンナイ間、特にロンタイン空港への需要を十分に満たせないと指摘する。これにより、ロンフン橋(ドンナイ2号)、カットライ橋、フーミー2橋、ホーチミン―ロンタイン―ホーチャム都市高速道路など、新たな接続路線の整備が急務となっている。

投資会社CC1は、2026年初頭にドンナイ2号橋とカットライ橋の建設を開始する見通しを示した。ホーチミン市人民委員会も、フーミー2橋をPPP方式で進める方針を承認している。全長約6.3km、8車線、総投資額は約12兆9,120億VNDとされ、ホーチミン市南部とドンナイ省を結ぶ最短ルートとなる。


建設省、2空港を結ぶ鉄道案に同意

建設省は、タンソンニャット空港とロンタイン空港を結ぶ鉄道計画について、ホーチミン市が提案した「案1」に基本合意した。これは、メトロ2号線でトゥーティエムまで移動し、トゥーティエム―ロンタイン鉄道で空港に向かう構想である。

同市はPPP方式などでの投資家参加も見込んでおり、建設省は都市鉄道網計画との整合性を評価したうえで、当該案を支持した。国会決議により、新規鉄道プロジェクトを市が柔軟に追加できる制度的枠組みも整えられている。


当面、最も利用しやすいルートは

現時点で最もスムーズなアクセス路線とされるのは、北側から接続するファンティエット―ザウザイ高速道路である。中部高原や南中部から同高速道路を経由し、ホーチミン市―ロンタイン―ザウザイ高速へ接続するルートが有力だ。

今後は、ビエンホア―ブンタウ高速道路や国道51号線を通じたルート、さらには環状4号線(2026年着工、2028年完成予定)も加わり、ロンタイン空港の交通網は段階的に拡充される見通しである。

本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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