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【経済】KIDO、アイス事業から撤退 約2.5兆VNDでNutifoodに譲渡

KIDOグループが提供しているアイスクリームを含む各種商品
(C)TUOI TRE

 アイス・冷凍食品事業から完全撤退

食品大手KIDOグループは、アイスおよび冷凍食品事業から撤退する。KIDOは、傘下のKIDO Foods(KDF)に保有する全株式を売却する計画を承認し、Nutifoodへの譲渡額は約2兆5,000億VND(約150億円)に上る見通しである。

KIDOグループ(KDC)の取締役会は、KIDO Foodsに残る全出資分を売却する決議を採択した。


KIDO Foods株49%をNutifoodに譲渡

具体的には、KIDOは約3,634万株、資本金比49%に相当するKIDO Foods株を、Nutifoodまたは同社が指定する法人に譲渡する予定である。
本取引の譲渡額は約2兆5,000億VNDと見積もられている。
この取引案は、2025年12月12日に書面決議方式により、KIDOの株主総会ですでに承認されている。


会長に交渉・契約権限を付与

取引実行に向け、KIDOは取締役会のチャン・キム・タイン会長に対し、交渉および必要書類への署名権限を委任した。これにより、法令に基づく譲渡手続きの完了を図る。


2023年の持分譲渡も正式整理

今回の完全撤退と並行し、KIDOは2023年に実施したKIDO Foods株24.03%をNuti Investment社へ譲渡した取引についても、関連する法的手続きを完了させる。

これは、過去に残されていた法的課題を整理し、NutifoodがKIDO Foodsの経営を正式に全面掌握するための措置とされる。


主力ブランドの権利構造を再編

取引構造で注目されるのが、知的財産権の再整理である。KIDOは2022年に締結したブランド譲渡契約を終了させ、Merino、Celanoなどの主力ブランドを含む34の商標および7件の商標出願について、権利をKIDO Foodsに戻す手続きを行う。

これにより、譲受側は生産・流通網に加え、中核ブランドを含む事業基盤一式を完全に保有することになる。


配当は2026年第1四半期に延期

KIDOは、2024年分の現金配当の支払いを2026年第1四半期へ延期するとしている。
経営陣は、2025年はコスト圧力と競争激化が続くと見込み、経営資源を中核事業に優先的に配分すると説明している。

アイス事業売却による資金は、運転資金の補強や新分野への事業拡大に充てられる計画である。


不動産など新分野への進出も視野

これに先立ち、KIDOの株主は、不動産、移動型飲食サービス、娯楽・レジャー事業など、複数の新たな事業分野を定款に追加することを承認している。


2025年9月までの業績動向

業績面では、2025年1~9月期の売上高は6兆5,680億VNDと前年同期比14%増となった。税引後利益は1,260億VNDで、前年同期の2.3倍に拡大した。

9月30日時点の総資産は13兆740億VNDと、年初比で3%減少した。現金および現金同等物は1兆3,520億VNDから6,070億VNDへ大きく減少する一方、借入残高は5兆7,970億VNDと6%増加した。


株価は堅調

株式市場では、KIDO株(KDC)は足元で堅調に推移しており、12月18日の取引終了時点で1株5万2,300VNDとなった。

本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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