2021年第1四半期のベトナムの果物の輸出額は、中国、台湾、オーストラリア向けの輸出が大幅に増加した。2021年末に向けて今後さらに輸出額は伸びるものと予想されている。
商工省輸出入管理局のデータによると2021年1月から3月末までのベトナムの果物の輸出額は9億4400万USDとなり、昨年同期と比べて6%の増加となった。
COVID-19 の世界的な感染拡大により、世界各国が深刻な打撃を受けている中で、ベトナムの果物の輸出は、成長を続けている。
2021年第1四半期の果物の主な輸出先は、中国だった。2021年の1月と2月の2か月間だけで、中国への果物の輸出額は3億5283万USDとなり前年同期と比べて18%も上昇した。この輸出額は、ベトナム全体の果物の輸出額の63%を占めている。
2021年第1四半期のベトナムの果物の主な輸出先は、中国に次いでアメリカ、タイ、日本、韓国となっている。
そんな中、輸出入管理局は、2021年に入ってベトナムの果物の輸出先として力強い成長を記録した国がいくつかあると指摘している。
例えば台湾向けの輸出額は、昨年同期と比べて43%増の1287万USDとなり、オーストラリア向けが同31%増の1190万USD、マレーシア向けが同32%増の920万USDとなっている。
主にアメリカ向けに果物を輸出しているベトナム企業の幹部は、2020年の同社の輸出総額が4800万USDに達し、その内約60%がアメリカ市場向けであったと話す。
2021年に入ってからベトナムの輸出活動は継続して回復基調にある。特に、環太平洋パートナーシップに関する包括的かつ進歩的な協定(CPTPP)、EUとベトナムのFTA(EVFTA)、イギリスとベトナムのFTA(UKVFTA)による優遇関税制度が農産品の輸出額増加に大きく貢献している。
農業農村開発省傘下の農産物加工・市場開発局によると、ベトナムの果物の輸出は、従来からの輸出先に加えて、エジプト、クウェート、ウクライナ、セネガルなど多くの新しい市場でも広がりを見せつつある。これらの市場は2021年以降のベトナムの農産物輸出をさらに拡大させることに繋がると期待されている。
ベトナム野菜果物協会のダン・フック・グエン事務局長は、新たに締結された自由貿易協定を効果的に活用すれば、ベトナム企業の果物の輸出額を今年以降さらに成長させ、新しいマーケットを獲得できるとみている。
特に、UKVFTAの締結により、ベトナムとイギリスの間では野菜と果物および、その加工品547品目のうち94%以上が関税率が0%となるため、今後イギリスがベトナム企業にとって新たなマーケットになることが期待されている。
さらに、ライチ、リュウガン、ランブータン、ドラゴンフルーツ、パイナップル、スイカなどは、競合するブラジル、タイ、マレーシアがイギリスとのFTAを締結しておらず、ベトナムの作物の方が優位性が高いとみられている。
出典:11/04/2021 VNEXPRESS
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