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【教育】世界一の大学から60億VNDの奨学金を獲得した天才少年

(C)VNEXPRESS

ハノイ-アムステルダム高校に通う天才少年は、その才能と努力によって、世界一の大学ともいわれるマサチューセッツ工科大学(MIT)の奨学金を獲得した。

物理の宿題を終えても、ハノイ-アムステルダム高校に通う18歳のグエン・マン・クアンは、まだ寝るわけにはいかない。彼は、ラップトップパソコンを広げ、マサチューセッツ工科大学(MIT)のWebサイトで学校の学習カリキュラムやクラブ活動の詳細をチェックし始めた。クアンは、9月から留学する予定のこの学校のことをよりはっきりと理解したいと思ったのだ。

今年3月に実施されたアメリカの大学入試の結果、クアンはMITから4年間で総額26万ドル(約60億VND)の奨学金を授与されることになった。世界大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(QS)が毎年発表している大学ランキングによれば、現在MITは世界1位の大学であり、アメリカのUS News&World reportのランキングによればアメリカで第4位の大学だ。今回の奨学金授与についてこのひょろっとした少年は「長年の夢をかなえることが出来ました」と話してくれた。

クアンは、ハノイの教育熱心な家庭の2番目の子供として生まれ、幼いころから自然と学習する傾向があった。彼は、様々な自然現象に興味を示し、特に宇宙に興味を示した。中学生になるとクアンは、化学、宇宙、物理に関する専門書を読み漁り、様々な疑問に関する答えを探した。

中学3年生になると、クアンは先進国でより深く物理を勉強するために留学したいと考えるようになった。そのためクアンはハノイ-アムステルダム高校の数学と化学の試験でトップの成績を収めたにもかかわらずハノイ・アムステル高校の物理学科へ進学することを決めた。

2019年、クアンは高校1年生の時に天文学と天体物理学の国際オリンピックに参加し、参加者全員の中で最高得点を記録して金メダルを獲得した。その後、高校2年生の時には、全国物理試験で1位となり、高校3年戦の時も連続で1位になった。

クアンはMITのような一流の大学で物理学を学ぶことを目指し、アメリカの大学進学適性試験(SAT)受験の練習のために2つのコースに登録した。SAT試験の最初の受験では、1510/1600ポイントの成績だった。かなり良い成績だったにもかかわらずクアンは満足できなかったので、より良い成績を上げるためにさらに数か月勉強を続け、受験対策を十分に行った。半年後、クアンは再度SATを受験し満点を取った。その後に英語能力検定の一つであるIELTSも受験して8.0の成績を収めた。

それでもクアンは、MITから奨学金を獲得するためには、まだ十分な資格を持っているとは言えないと考えた。近年MITに合格したベトナム人学生は全員が何らかの国際的な賞を受賞していたことを知り、クアンは、自分のプロフィールに国際的な賞を追加することに決めた。しかし残念なことに2020年の国際物理オリンピックはCOVID-19 の影響により中止となった。

世界的にCOVID-19 の感染が拡大する中、クアンは物理の学習に集中し、2020年のヨーロッパ物理オリンピックで金メダルを獲得した。

(C)VNEXPRESS

天体物理学を愛するクアンと友人たちは、若者に天文学の知識と楽しさを広めようと天文クラブを設立した。COVID-19 の影響によって学校が休みの間クアンは、SF小説のオンラインコンテストを開催した。「私は人々が科学について様々な見方を持つことをサポートしたいと思っています。科学は、本当はすごく面白いもので、いつもいつも気難しいことを考えてるわけではないんです」とクアンは話す。


クアンは、ある時、自分があまりに多くのこと同時に行い、全てにおいて良い結果を残したいと考えるあまり、精神的なバランスを失っていることに気付いた。このことがクアンに小論文のテーマを思いつかせた。「自分自身について理解するプロセス、自分がやりたいことをやりながら人生のバランスを保つ方法について論文を書くことにしたんです」とクアンは教えてくれた。

小論文の中で、クアンはサイクリング、ムエタイの練習、その他自分の日常生活について書くことで、大学入試選考委員会に自分が勉強だけの人間ではないことを伝えようとした。この小論文の趣旨は単純明快に思えるが、クアンはこの小論文を完成させるのに半年近くかかった

2020年11月に留学奨学金の申請を提出した後、クアンは面接試験の練習をスタートした。 MITをはじめとしたアメリカのトップクラスの大学は、奨学金申請者と教員や卒業生とのオンライン面接をおこなうことがよくある。面接の内容は、対象となる学問に関する候補者の知識や大学を選んだ理由などを中心におこなわれる。

クアンはかなり不安だった。初めてカウンセラーと面接の練習をした時、クアンはプレッシャーを感じて、長く会話を続けることが出来なかった。クアンによれば、これまで自分の話している内容の論点を整理して話す習慣が無かったので、流暢に話すことが出来なかったのだ。クアンは世界トップクラスの大学に入るためには、この弱点を克服する必要があると悟った。

面接試験に備えながら、クアンは全国優秀学生試験を受ける準備を進めていた。学校での授業以外、クアンは自宅で面接の練習をしたり、カウンセラーに面接官の代わりを務めてもらったりした。面接トレーニングを続けることで、クアンは徐々に面接の受け答えをうまくこなせるようになっていった。

本番の面接のとき、クアンは面接官と1時間以上会話をすることが出来た。「面接が終わった時には、結果はどうなるか分かりませんでしたが、私は努力してきたことがうまくできたのでとても満足してました」とクアンは当時を振り返る。

3月中旬のある朝早く、クアンはMITからお祝いのメッセージを受け取った。MITは、クアンに年間6万4000USDの奨学金を支援することに同意したのだ。クアンはとても感動して、急いで母親にメッセージを送ろうとしたが、興奮のために何度もミスタイプをしてしまった。MIT以外にクアンはプリンストン大学(US Newsによればアメリカ1位の大学)にも合格した。自分の希望していた大学に合格したので、クアンは他の学生にチャンスを譲るため、他の大学への申請を取り下げた。

クアンは今、次の国際物理オリンピックチームに参加するために、アジア物理オリンピックで好成績を納めるべく勉強に励んでいる。クアンは 「将来的には博士号を取得して、宇宙理論物理学を研究することが夢です」と目標を語ってくれた。

出典:14/04/2021 VNEXPRESS
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