WinMartを展開するWinCommerce、5四半期連続で黒字確保
コスト上昇圧力の中で際立つ運営効率
ベトナム小売市場が2025年、コスト上昇や価格変動に直面する中、企業の運営効率が生き残りの鍵となっている。こうした環境下で、WinMartおよびWinMart+/WiNを展開するWinCommerce(Masanグループ傘下)は、効率を軸とした拡大戦略により、5四半期連続の黒字を達成した。
小売市場2025:コスト増が企業を圧迫
年末にかけての小売市場では、購買力は回復基調にあるものの、企業側は原材料費、物流費、天候要因、為替変動などの影響で厳しい状況に置かれている。特に食品・必需品分野では、安定供給と品質維持が大きな課題となった。
統計総局によると、2025年12月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.19%上昇した。食料・外食サービスが0.75%上昇し、CPI全体を0.27ポイント押し上げた。実際には、2026年テトに向け、主要小売企業は5〜10%、一部輸入品は最大15%の値上げを通知されており、企業と消費者双方が圧迫を受けている。
こうした状況下で持続的に競争力を維持できるのは、ブランド力とサプライチェーンの強さを併せ持つ企業に限られる。
小売チェーンの再拡大:農村・地方都市へ進出
2025年の 注目すべき動きとして、大手小売チェーンが農村部および地方都市へ積極的に展開している点が挙げられる。ただし、従来の「量的拡大」ではなく、投資効率と早期損益分岐を重視した “精密な拡大” が要求されている。
WinCommerce、連続黒字と新規店の全店黒字化
WinCommerceは2025年第3四半期に過去最高の売上高を記録し、5四半期連続で黒字を維持した。年初以降に開店した全店舗が黒字化した点は特筆に値する。
11月単月では売上高3.5兆VNDで前年同月比25.4%増、既存店ベース成長(LFL)も13.4%増と堅調である。特に農村部のWinMart+は同43.7%増と最も強い伸びを示した。
2025年1〜11月累計では、売上高は35.4兆VNDで前年比18.2%増、603店舗を新規開設し、年間高成長シナリオに近づいている。
データ活用とモデル多様化が成長の柱
同社は、需要予測と自動補充システム「WiNARE」などデジタル技術を導入し、在庫最適化と品切れ防止を実現。特に廃棄コスト比率が高い生鮮部門で効果が顕著である。
また、用途に応じてWinMart(フルラインナップ)とWinMart+(クイックショッピング)を使い分ける二本柱戦略を採用。会員基盤「WiN」が購買頻度を押し上げている。
Masanエコシステムとの連携が競争力を強化
Masan ConsumerのFMCG、MEATDeliの精肉、WinEcoのVietGAP/GlobalGAP準拠野菜、物流基盤Supraなど、グループ資源とのシナジーにより、調達コストと品質を両立している。
小売の高度化が進む中、WinCommerceは「成長しながら効率も追求する」モデルの代表例となっており、同社の成長が循環的ではなく構造的であることが確認されつつある。
※本記事は、各ニュースソースを参考に独自に編集・作成しています。
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