ハノイ市人民委員会によると、ハノイ市は以前の『ゼロコロナ』という考え方から、リスクを管理して死亡率を低下させるという考え方にシフトチェンジしている。
12月9日に開かれたハノイ市人民評議会での質疑応答において、ハノイ市人民委員会のチュー・ゴック・アイン主席は、感染防止対策における方針転換と共に、ハノイ市は、オミクロン株をはじめとした感染状況を積極的に監視し、対応策を検討していると述べた。
アイン主席によると、ハノイ市内では感染者数が急増しているが、ハノイ市は、効果的に感染を抑制するために安全かつ柔軟に対応するという原則に基づいて、可能な限りエリアを小規模に限定したうえで、69ヶ所のみを封鎖していると説明した。
ハノイ市では、F1の自宅、隔離施設、宿泊施設での隔離と管理を拡大させ、病院と各自治体に対して感染者数が10万人に達した場合の隔離、収容、治療方法についての計画を立案し、医療用酸素の準備を進め(25/32病院で3200床の医療用酸素システムを導入)、地域内の感染状況に応じて対応できるだけの医薬品と消耗品を準備しておくように指示している。
「収容と治療作業は、厳格に指示されており、感染者の健康を回復させる能力を確保し、重症化を極力抑え込むように努力しています。」とアイン主席は述べた。
ハノイ市内の感染状況について、アイン主席は感染者数が3桁まで増加して、フェーズ3に移行したと述べた。しかし、専門家の分析では感染者数は、各フェーズにおける実際のリスクを反映しているものではない。
具体的には、首相指示16号による社会隔離措置が適用されるまでの4月27日から7月23日までにハノイ市では917人(1日平均10.42人)の感染者が確認され、そのうち414人が市中感染であった。
一方で、首相指示16号による社会隔離措置が実施された7月24日から9月20日までにハノイ市は3276人(1日平均56.48人)の感染者が確認され、そのうち898人が市中感染であった。
10月11日(安全適応に関する議決128号の実施日)から12月8日までをみると、ハノイ市は1万618人(1日平均186人)の感染者を確認し、そのうち4123人が市中感染であった。
現在ハノイ市内で治療を受けているF0は、4567人で重症化率は1.2%、死亡率は0.34%となっている。(4月27日から現在までの死亡者数は52人)
「ハノイ市が社会経済活動と製造活動を維持を中断させていない中での感染者数と死亡者数を見ると、ハノイ市は、世界的に見ても国内的に見ても、感染防止対策において成功していると言えるでしょう。」とアイン主席は話し、当初の結果は達成されているものの、今後の展開については油断してはならないと警鐘を鳴らした。
今後もハノイ市は、市民の健康を守るために、地域の医療システムを強化し、医療設備、医療器具、治療薬、医療用酸素を準備し、感染状況に応じて感染防止対策を実施する。
さらに、感染状況に安全に適応するためにハノイ市は、デジタル化を促進し、IT技術の応用を強化させ、行政改革を進めることで、新たな状況下での社会管理・運営をおこなう準備を進めている。
ハノイ市人民評議会でのアイン主席の発表と質疑応答は、50分以上続き、そのほとんどの時間をCOVID-19感染防止対策と社会経済発展状況の説明に費やした。
4人の代表者が質問をおこなったが、途中で時間切れとなったため、アイン主席は、代表者の質問に感謝を述べ、残りは文書で回答すると約束した。
出典:09/12/2021 VNEXPRESS
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