チャン・ホン・ガン准教授によると、ホーチミン市の域内総生産(GRDP)は、2021年第4四半期のマイナス11.46%から、2022年第1四半期にはプラス1.88%となり、当初予測を上回った。
これは、ホーチミン市開発研究所のチャン・ホン・ガン准教授が、4月5日に開かれたホーチミン市の第1四半期の社会経済状況に関する会議で述べた内容だ。
ガン准教授によると、ホーチミン市の経済は、2021年第3四半期と第4四半期に、それぞれ-24.97%と-11.64%という大幅な落ち込みを見えたが、今年に入ってから安定してプラス成長を続けている。経済成長はあらゆる分野で進んでおり、前年同期比で税収が9.41%、輸出額が3.5%、輸入額が18.4%、工業生産指数が1.04%増加した。
「2022年第1四半期のホーチミン市の経済成長はわずかなマイナスになると予測していました。この結果は、ホーチミン市の経済回復プログラムが効果を発揮し、当研究所の予測を上回ったことを示しています。」とガン准教授は述べた。
統計局の計算によると、ホーチミン市の2022年第1四半期の域内総生産(GRDP)成長率は、1.88%となる見込みで、2021年第1四半期の5.46%よりは低いものの、2020年第1四半期の0.79%は上回っている。
ホーチミン市計画投資局のレー・ティ・フイン・マイ局長は、『経験したことのないような感染症の猛威』の後で、ホーチミン市は復活しつつあり、企業の活動も活発さを取り戻していると述べた。
「ホーチミン市はプラス成長を達成しました。これはホーチミン市が予測よりも早く回復していることを示しています。」マイ局長は話し、サービス業の成長率が2.87%もあり、GRDPの成長率の96.8%に貢献していると付け加えた。特にホーチミン市内のサービス業のうち主要9分野は4.2%の成長となっている。
これまでに、98%以上の製造業が工場を再開させ、スムーズで途切れることのない製品の流通を実現している。小売店、卸売店、レストラン、ホテル、飲食店の多くも営業を再開し、オンラインとオフラインを並行活用してビジネスをおこなっている。
ホーチミン市の輸出活動は依然としてCOVID-19の影響を受けており、一部の輸出先には地政学的変動が発生しているが、2022年第1四半期の輸出額は、依然として回復傾向を示している。2022年第1四半期におけるホーチミン市内の企業の総輸出額は約119億USDで、前年から3.5%増加している。
ホーチミン市共産党委員会のグエン・バン・ネン書記もこの結果を聞いて驚きを表明した。「回復傾向にあるとは思っていましたが、これほどスピードが速いとは思いませんでした。企業や市民の回復に向けたエネルギーは想像を絶するほどです。」とネン書記は話したが、行政機関に対して、ホーチミン市にはまだ多くの課題が残されており、楽観視しすぎてはいけないと釘を刺した。
ネン書記によるとベトナム経済は、グローバル経済と深く統合されており、世界情勢に非常に敏感になっている。世界では、ロシアとウクライナの紛争、COVID-19の感染再拡大、インフレ圧力、中国の『ゼロコロナ政策』実施による影響など、多くの予測不能な事態が存在している。
また、第1四半期の良好な経済成長を遂げている中で、一部の分野は思ったほど回復していない。小売業とサービス業の第1四半期の売上高が前年同期比で4.8%も減少しており、消費者の購買力が完全には回復していないことを示している。外国直接投資(FDI)も前年同期から40%も減少した。
ホーチミン市人民委員会のファン・バン・マイ主席は、各行政機関に対して、第2四半期の成長に向けて、障害となっている問題を分析するよう指示した。更に、マイ主席は、原材料費の値上がりは強烈なインフレを引き起こす可能性があり、市民生活への影響は小さくないと注意を促した。
更に、マイ主席は、ホーチミン市行政機関の損失として交通事故によってレー・ホア・ビン副主席を失ったことを挙げた。ビン副主席は都市開発を担当しており、今後、多くのプロジェクトに影響が出る可能性がある。マイ主席は、市職員に対し全員で負担を分担するように提案した。
出典:05/04/2022 VNEXPRESS
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