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【健康】新型コロナの無症候性低酸素症患者とは

(C)VNEXPRESS

アメリカの呼吸器医療専門家は、新型コロナが原因の肺炎による血中酸素濃度の低下は無症候性の場合があり、多くの突然死に繋がっていると分析している。

1994年、気管への挿管方法を指導するAirway Cam Technologies社の会長であるリチャード・レビタン医師は、画像システムを使用した気管挿管方法を発明した。以来、レビタン医師は、この手法の研究を続け世界中の医師に20年以上に渡ってレクチャーをおこなってきた。

2020年3月末、COVID-19がニューヨーク市を席巻した時に、レビタン医師は、病院の医師たちを手伝うためにベルビューにある病院で10日間のボランティアをおこなった。「ベルビューで過ごした10日間、救急で運ばれてきた患者のほとんどがCOVID-19による肺炎を発症していました。病院での手伝いを始めた最初の1時間で2人の患者に人工呼吸器を装着させました」とラビタン医師は語る。

ラビタン医師はこの時の様子を次のように述べた。「患者たちは、X線診察で肺炎を発症しており、血中酸素濃度が明らかに低下しているにもかかわらず、呼吸困難であるという自覚症状がありませんでした。なぜこのようなことが起こりえるのでしょうか?」

多くの医師が、COVID-19によって引き起こされる肺炎が、自覚症状が出ないままに低酸素症を進行させることに気付き始めている。

肺炎になると肺胞が炎症を起こす。すると通常、患者は胸の圧迫感、呼吸時の痛みおよび、様々な呼吸上の問題を感じるようになる。ところがCOVID-19によって引き起こされる肺炎では、感染初期に患者は、血中酸素濃度が低下していても全く息苦しさを感じない。実際には、既に中等または、重度の肺炎を患い、血中酸素濃度は驚くほど低下しているのにだ。

通常人間の血中酸素濃度は94~100%の間である。しかしレビタン医師が診察したCOVID-19患者の中には50%しかない人もいたという。

「非常に驚きました。私が診た患者は、全員が発熱、咳、腹痛、倦怠感などの症状が1週間以上続いていました。肺炎を発症してから明らかに数日が経過しているにもかかわらず、患者たちは、息苦しいと言った呼吸器系疾患の症状を訴えることは無かったんです。彼らが病院に行かなければならないと感じた時には、既に病気は深刻なレベルまで進行していました」とレビタン医師は話す。

レビタン医師は、これまで30年以上の医師キャリアの中で、気管挿管を必要とする患者の殆どすべてが呼吸困難の症状を訴えるのを見てきた。急性低酸素症のために気を失う患者までいるのだ。

ところが、COVID-19による肺炎は、全く異なる症状を見せる。「COVID-19による肺炎患者のほとんどは、血中酸素濃度が著しく低下しているにもかかわらず、携帯電話で普通に会話ができるんです。彼らは、肺炎によって危険なレベルまで酸素濃度が低下していても、呼吸は速くなるが、あまり苦しくないんです」とレビタン医師は話す。

これは、COVID-19ウイルスが肺胞を攻撃して酸素の通過を妨げていることが原因の可能性がある。肺炎の初期段階では、肺胞がダメージを負い酸素濃度レベルが低下する。しかし二酸化炭素は、酸素と異なり容易に肺から血液へ移動できるので、二酸化炭素濃度は上がらない。二酸化炭素濃度が上がらないと脳への呼吸器系の警報が伝達されず、息切れを起こさないのだ。

酸素不足を補うために患者は、より速く、より深く呼吸するようになる。無症候性低酸素症は、酸素レベルが劇的に低下するまで自覚症状が無く、体内の肺胞をはじめとした臓器に深刻なダメージを与え続ける、その結果、患者はさらに呼吸が激しくなり、自らの肺を損傷させる。

レビタン医師によると搬送されてくる患者の25%が、ハイの損傷レベルが危険な段階にまで達している。その後は、肺に水がたまって肺が硬化し、二酸化炭素レベルが上昇して患者はすぐに急性呼吸不全状態となる。

「無症候性低酸素症は急速に進行し、呼吸不全を引き起こします。これが、息苦しさを感じない患者が突然症状が悪化して亡くなる理由です」とレビタン医師は説明する。

COVID-19の感染拡大が医療に大きな負担をかけている主な理由の一つは、患者が救急搬送されたときには、既に肺の損傷が重度に進行している点が挙げられる。COVID-19は、肺の損傷によって人々を殺す。多くの患者が、危険な状態になってから病院へ行くことになり、人工呼吸器が必要になる。

人工呼吸器を取り付けた患者は、無意識にチューブを外したり動かしてしまわないように様々な鎮静剤を投与する必要がある。気管への挿管以外にも、胃と暴行にもチューブを挿管する必要があり、医療スタッフは、患者の肺機能を改善させるために1日2回腹臥位と仰臥位に動かさなければならない。

「COVID-19による肺炎を早期に発見し効果的に治療する方法として、薬局などで売られているパルスオキシメーターによって、血中酸素濃度を測定する方法があります。」とレビタン医師は話す。

パルスオキシメーターの使用方法は体温計と同じくらい簡単だ。指先に取り付けてボタンを押せば、ほんの数秒で血中酸素濃度と心拍数が画面に表示されるのだ。

「パルスオキシメーターは、私の知り合いの2人の医師の命を救いました。この二人は、酸素濃度の低下に気づくとすぐに病院へ行き、早期治療により回復しました。早期発見と早期治療は、イギリスのボリス・ジョンソン首相がCOVID-19に感染した時にも明らかに有効でした」とレビタン医師は話す。

レビタン医師は、自宅でパルスオキシメーターを使用する場合、不要な混乱や通院を避けるために事前に医師に相談する必要があると指摘する。知らない間に肺に慢性的な疾患を抱えており、通常よりも酸素濃度が低く表示される場合もあるが、これはCOVID-19とは直接関係していないからだ。

COVID-19が陽性になった人は、COVID-19によって肺炎が進行する可能性のある最初の7~10日間、血中酸素濃度を測定する必要がある。また、PCR検査の結果は絶対ではないので、検査結果が陰性であっても発熱、咳、倦怠感などの症状がある場合は、血中酸素濃度の測定をおこなった方が良い。

出典:20/07/2021 VNEXPRESS
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