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【社会】Z世代の就職活動革命

(C) VNEXPRESS

従来の就職活動のように履歴書を出すのではなく、Z世代のフーン・ニーさんは求職情報をSNSに掲載しただけで、1万件のアクセスを集めた。

ハノイ在住のフーン・ニーさんは2023年にMetaがリリースしたソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のスレッズを数か月前から使い始めた。しばらくするとニーさんは、このプラットフォーム上で就職活動が盛んにおこなわれていることに気づき、自分も試してみることにした。

ニーさんはある航空会社で働いているが、流行りものが好きな性格であり、よりエネルギッシュで若さのあふれる職場環境を求めていた。

スレッズが就活プラットフォームになりつつあることを知ったホーチミン市に住むホアン・ナムさん(25歳)も、4月12日に自己PRを載せることを決めた。ナムさんは、UX/UIデザイナーのポジションで働きたいこと、履歴書へのリンク、連絡先という3つの基本情報を70ワードにまとめて投稿した。

「友達がここで良い仕事を見つけたと自慢していたので、試してみたくなりました」とナムさんは話す。

多くの企業もこのトレンドを受け入れている。「スレッズが効果的な採用活動のプラットフォームだと聞いたので、良い人材を探したいと思っています」とハノイでアパレルショップチェーンを経営するベー・ホアン・マイ社長はスレッズに投稿した。

マイ社長は、バーチェウ通りに新しい店舗をオープンする予定で、販売員を採用したいと考えていた。マイ社長の複数の友人は、スレッズで他の採用方法より迅速かつ効率的にスタッフを採用していた。「他のSNSでは広告掲載が必要ですが、スレッズでは投稿してから数時間で5件の応募がありました」とマイ社長は話す。

なお、採用担当者たちによると、スレッズで応募してくるのは、殆どがZ世代(1997年~2012年生れ)だ。

マッキンゼー・アンド・カンパニーのレポートによれば、既にZ世代の半数が労働力として働き始めており、2023年の時点で世界の労働力の1/4を占めている。この世代はデジタル世代として、インターネットや様々な電子デバイス、ソーシャルメディアの爆発的な普及の中で育っている。Z世代は、それ以前の世代と比べて、あっという間に世界に飛び込み、様々な文化、問題、ニュースに即座にアクセスするという特徴がある。

「Z世代は、就職においても革命を起こしています」とベトナムの人事担当者コミュニティの創設者であるブイ・ドアン・チュン氏は話す。

チュン氏によれば、現在ベトナムでは、Z世代が労働力の1/3を占めている。Z世代は、より活発で積極的に雇用主にアプローチし、他とは違う就職活動を好み、一般的な応募形式や書類の提出を拒む傾向にある。

Z世代は、積極的に仕事のチャンスを探しているが、これまでのような採用チャンネルや内部ネットワークから仕事を得るのではなく、様々なSNSチャンネルを駆使して、アプローチしている。

「SNSを活用することで、求職者は迅速かつ主体的に仕事を探し、雇用主に近づくことができ、求人している企業の評判をある程度確認することもできます」とあるメディアの北部人事担当者で、ポッドキャストで”The Workaholics”という採用情報専門チャンネルを運営しているチャン・グエン氏は話す。

ハノイにあるヘッドハンティング会社のCEOであるグエン・フエン・ハオ氏は、Z世代がその前の世代に比べて就職活動に積極的であるのは、勤続年数が短いことも一因であり、1つの仕事や報酬に固執せず、様々な仕事の機会を探すことを好むと説明する。

「ある会社でフルタイムで働きながら、他の場所でアルバイトやリモートで働く若い人に何人も出会いました」とハオ氏は話す。

自分の資格や職歴を履歴書にまとめてアピールする方法は1950年代から続く就職活動の方法だったが、Z世代は、自分のスキルを直接アピールするというやり方で、従来の方法を徐々に変えつつある。

例えば、ハノイに住むドゥック・アインさん(23歳)は、昨年学校を卒業したばかりの時に自分のスキルをアピールする動画をTikTokに投稿したところ、思いがけず数十件の仕事のオファーを受けた。

アインさんはNGO関連の仕事を辞めたばかりで、従来の就職活動方法に加えて、新しい方法でのアプローチも試してみた。「今後数日で、更にSNSで自分を売り込んでみるつもりです」とドゥック・アインさんは話す。

世界的な人材サービス会社であるランスタッドの2023年のレポートによれば、18歳から24歳までの若者のうち43%が”適切な経験がない”ために仕事が見つけられないと回答し、63%が従来の履歴書の作成に抵抗を感じており、自分を最大限に表現できないと信じている。

従来の就職プロセスは、非効率で個々人の真の性格やスキルが発揮できないことを考えるとこのような回答は驚くことではないとランスタッドは分析する。SNSを活用すれば、多様な労働者の集まりを構築し、応募プロセスを簡素化して、障壁を取り除くことが可能になる。

また、SNSで仕事を探す場合、応募者はより親しみやすく、フレンドリーになることが出来る。「これによって仕事を探して面接を受けるという厳格な作業が、より軽く自然なものになります」とチャン・グエン氏は話す。このような現状を踏まえて、Z世代を採用したいと考える企業は、採用方法を変更し、自社のメリットと価値を強調しする方法を探し出す必要がある。

但し、求人に応募することは企業の人材採用プロセスにおいては、ごく小さなステップに過ぎない。大手企業の多くには、依然として応募者が従わなければならない独自の採用ルールが存在する。さらにチュン氏によれば、緊急に人材を採用したい場合、SNSを通じた採用は効果的とは言えない。

SNSに投稿された情報が少なければ、当然雇用主に関する情報も不十分ということになる。これによって、就職詐欺に巻き込まれたり、雇用目的ではないユーザーデータの収集に利用されるなどのリスクも存在する。

「SNSは無料で利用可能なために情報が不十分であり、不注意によって不当な支払いを求められたりするケースが増えています」とチュン氏は警告する。

上述のハオ氏もスレッズは若者を惹きつける遊び場だと指摘する。しかし、この場で募集されるポジションは、通常、インターンシップ、フリーランサーなどの低レベルポジションであり、採用する側も中小企業やスタートアップ企業が主で、他の求人プラットフォームほど信頼性も高くなく、専門性も低い。

フーン・ニーさんも投稿から数日後にこのことに気付いた。投稿には1万件の閲覧数があったが、仕事のオファーが来たのは数件だった。さらに、これらのオファーの殆どが自分の経験やスキルとは関係ないものであることにフーン・ニーさんは気づいた。

「企業の採用担当者が気づけるように自分の経験やスキルをもっとアピールし続けるべきだし、それが自分のスキルアップにもつながると思います」とフーン・ニーさんは話してくれた。

出典:2024/04/16 VNEXPRESS提供
上記記事を許可を得て翻訳・編集して掲載