AFFカップ決勝のタイでのサッカー観戦を組み合わせた日帰りツアーや2泊3日のツアーが発売開始された。費用は一人あたり1300万VNDから2000万VNDだ。
ベトナム代表チームがインドネシア代表チームを破りAFFカップ2022の決勝進出を決めた翌日、ハノイ在住の熱狂的なベトナム代表チームサポーターであるタイン・タンさん（35歳）は、試合日程を確認して、決勝戦を観戦するために旅行代理店に勤める友人に連絡した。
今年のAFFカップ決勝戦はホーム＆アウェイ方式で行われる。第1戦は1月13日にハノイのミーディンスタジアムで、第2戦は1月16日にタイのバンコクで行われる。「優勝を決める試合を自分の目で見ることができれば最高の喜びなので、どうしてもタイに行きたいんです。」とタンさんは話し、ベトナムが2試合とも勝利することを願った。
COVID-19 の影響による3年以上の中断の後、海外でのサッカー観戦を組み込んだ旅行ツアーがベトナム人サポーターのために戻ってきた。タイは、フライトが充実しサービスが良いので人気が高く、今回のサッカー観戦ツアーは、より多くのツアー客を獲得するためにいち早く売り出され、ぎりぎりまで締め切りを伸ばして販売している。通常のタイ旅行ツアーは3泊4日で600万～700万VND（3万3000円～39000円）程度だが、サッカーツアー観戦ツアーの場合は、価格が2~3倍になる。
海外のベトナム人旅行者向けに20年以上にわたってサッカー観戦ツアーを企画してきたVietravel社は、”AFFカップ2022ベトナム代表応援ツアー”を企画した。決勝戦だけを観戦する日帰りツアーは1299万VNDで、決勝戦の観戦を含む2泊3日のツアーが1499万VNDとなっている。ツアー代金には、移動、食事、決勝戦チケットの代金が含まれている。上記のツアーはホーチミン発で、ハノイ発のツアーはまだ発表されていないが、Vietravelの担当者は、ツアー代金にそれほど大きな差は出ないと話している。
Vietravelでは、現在決勝戦のチケットを150～200枚販売している。「バンコクでの第2戦のチケットを600枚確保していますので、旅行ツアーと1月16日の日帰りツアーに振り分けています。最終的な参加者人数は、ミーディンスタジアムの第1戦の結果に左右されるでしょう。もしベトナムが有利な状況で終われば、間違いなく売れ行きは伸びます。」とフイン・ファン・フーン・ホアン副社長は話す。
1月13日にハノイで開催される第1戦でもVietravel社は、ホーチミン市からハノイへの1泊2日の観戦ツアーを899万VND（約5万円）で売り出している。
ハノイの旅行会社であるフラミンゴレッドツアーズは、ベトナム人サポーター向けに2090万VND（約11万7000円）で1泊2日のタイへのベトナム代表応援ツアーを販売している。ツアーには、観戦チケット代金以外に、5つ星ホテルへの宿泊とバンコク市内の半日ツアーが含まれている。
フラミンゴレッドツアーズのブー・ティ・ビック・フエ社長は、同様のツアーをこれまでも長年にわたり販売してきたと話す。そして、今回のツアーでは、ベトナムに優勝カップをもたらすために出来るだけ多くのベトナム人サポーターをタイへ連れていきたいとの希望を明かしてくれた。
一方で、様々な理由からAFFカップ決勝戦観戦ツアーを実施していない旅行会社も多く存在する。フィディツアー、サイゴンツーリスト、ベンタインツーリストは、これまで多くのスポーツ観戦ツアーを開催した実績があるが、今回は、テト間近で時間が無く、利益率も高くないということで決勝戦観戦ツアーの開催を見送っている。
フィディツアーのチャン・テー・ズン社長は、現在テト期間中の国内外のツアー手配で手一杯のため、決勝戦観戦ツアーに人手を割くことが難しいと話してくれた。
ベンタインツーリストの社長秘書であるチャン・フイン・グエン氏も決勝戦観戦ツアーはテトに近すぎて大きな需要が見込めないと話し、ベトナム人の多くは、テト期間中に家族と行く旅行により魅力を感じるはずだと説明してくれた。「もっと言えば、決勝戦観戦ツアーは利益よりも赤字のリスクの方が高いと感じます。」とグエン氏は話す。
今回の決勝戦観戦ツアーを開催する各旅行会社は、テトが近いため、コロナ前ほどの集客は難しいと予測している。以前のAFFカップやSEA Games、更には2018年に常州で開催されたAFC U-23選手権2018決勝の際には、様々な旅行会社が数百人規模の応援ツアーを組織した。この時は、ツアー発売同時に売り切れるほどの人気を集め、航空会社が増便対応したにもかかわらず、全ての需要には対応しきれなかったほどだった。
出典：11/01/2022 VNEXPRESS
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