簡易抗原検査を強化した後で、ホーチミン市ビンタイン区(Binh Thanh Dist)は多くのF0が確認され、市内で最も感染リスクの高いエリアになっている。
ビンタイン区で最初の感染者が確認されて以来、ビンタイン区医療センターと地域のクリニックの医師たちは、安心して眠れない日々を過ごしている。非常に人口密度の高いエリアとして知られているビンタイン区は、短期間でホーチミン市で最も感染リスクの高いエリアになってしまったのだ。
ビンタイン区人民委員会のディン・カック・フイ主席によると、ビンタイン区は、ホーチミン市の要衝であり人口密度が非常に高く、様々な職業の人々が混じり合っているエリアだ。そのため、ゴーバップ区の教会でクラスターが発生した時も、このクラスター関連としてビンタイ区でも比較的多くのF0が確認された。
ホーチミン市全域に首相指示16号が適用されてから僅か2日後には、ビンタイン区はスクリーニング検査によって119人の陽性が確認されている。このうち84人はPCR検査で陽性が確認され、35人は同じ封鎖エリアに居住しており、簡易検査で陽性が判明した。
「7月9日以降、ビンタイン区の感染者数は6倍に増加しています。これがビンタイン区が検問所を強化し、区内の街区同士を厳しく隔離した理由です」とフイ主席は説明する。
ビンタイン区人民委員会は、7月10日にスクリーニング検査によって、ある街区で24人のF0を確認したと明らかにした。その後、ホーチミン市疾病予防管理センター(HCDC)は、ビンタイン区内の4つの街区を高リスクエリアのリストにいれた。
フイ主席によると、現在ビンタイン区の一番の問題は、簡易検査で陽性となった人がPCR検査を受けるまでの待機場所が過負荷状態になっていることだという。
「ビンタイン区は、F0の最終検査結果待ちの待機場所をF1の待機場所と区別するために2か所の幼稚園をF0の待機施設として使用することを決めました。さらに、7月10日に400人を隔離できる施設の建設予定地を視察しました。隔離場所を確保することはできますが、隔離設備を整えることが難しい状況です」とフイ主席は説明する。
現在、ビンタイン区のPCR検査サンプルは、HCDCによって主にトゥードゥック病院の検査室へ送られている。しかし、この病院も検査量が多く負荷が高くなりすぎているので、検査結果が出るまでに多くの時間がかかっている。
「トゥードゥック病院の負荷を軽減するために、HCDCが他の検査施設と調整してくれたお蔭で、検査結果の通知時間は以前よりは改善されています。これまでの経験から、現在のような状況では、PCR検査と簡易抗原検査を組み合わせた検査体制に戦略を切り替えるのが効果的であると考えています」とフイ主席は話す。
ハイズン省とバクザン省での検査実績から、ハイズン省医療技術大学のチャン・クアン・カン医師は、ホーチミン市全域への首相指示16号の適用期間は、COVID-19の感染防止対策を実施する絶好のタイミングであると指摘する。
カン医師によると、最近、ベトナム保健省とホーチミン市保健局は、ビンタイン区を含めた3つのエリアについて、自宅での簡易抗原検査を展開するように指示している。
「現在、PCR検査能力は限定的です。そのため、我々としては、F0を素早くコミュニティから隔離するために簡易抗原検査を迅速に拡大させる必要があります」とカン医師は説明する。
検査態勢をより充実させるために、ビンタイン区は簡易抗原検査とPCR検査を柔軟に組み合わせ、医療スタッフの負荷を軽減するために、青年団から人員を動員してデータ入力、検査対象者の整理、情報記入などをサポートさせるべきだとカン医師は指摘する。
出典:12/07/2021 VNEXPRESS
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