ホーチミン市労働局は2021年にホーチミン市の貧困世帯が2000世帯減少したと報告したが、ホーチミン市人民評議会は、2021年にホーチミン市はCOVID-19の感染拡大による深刻な影響を受けているにもかかわらず、貧困世帯が減少したという報告に疑問を呈した。
6月2日に開催された2021年から2025年までの持続的な貧困世帯減少プログラム実施状況審議会で、ホーチミン市労働局は2021年1月時点でホーチミン市内には5万8019世帯の貧困世帯が存在したが、2021年12月31日時点で貧困世帯減少プログラムのサポートが必要な世帯は5万6226世帯に減少したと報告した。
労働局の報告した数字について、ホーチミン市人民評議会のグエン・バン・ダット法務副部長は、2021年にはCOVID-19の感染拡大が市民生活に深刻な影響を与えたにもかかわらず貧困世帯が減少したという結果に疑問を呈した。COVID-19の影響によって多くの市民が失業したり収入が減っており、中間層から貧困層に収入が下がった世帯も多く存在するはずだ。
さらに、ホーチミン市の貧困ラインに関する規定によれば、ホーチミン市に一時的または恒久的に6か月以上居住している世帯は支援の対象とみなされることになっている。ダット副部長は、工業団地や工場が多い郊外地区に他省から働きに来ている困難な状況にある労働者についても確認する必要があると指摘する。
「このような人々の数は非常に多く、注意深く検討しなければ見落とされてしまうでしょう。」とダット副部長は述べた。ホーチミン市に戸籍や住居が無くても多くの労働者がホーチミン市の発展に貢献している。もし、彼らの生活が苦しいのであれば、多面的な貧困世帯の基準に従って、政府が生活をサポートしなければならない。
以前にCOVID-19感染拡大によって困難に直面している市民に対するホーチミン市のサポートパッケージの展開にあたって実施された調査で、ホーチミン市人民委員会のボー・バン・ホアン副主席は、COVID-19感染拡大が収束した後で、市内の貧困世帯は増加するだろうと予測した。この予測は、多くの市民が仕事を失ったり収入が減少し、まともな生計を立てられなくなっている状況を見て、述べられたものだ。
ホーチミン市人民評議会からの疑問に対して、労働局の担当者は、貧困世帯と認定されるためには、地域で2回の相談を受けている必要がると説明した。その後、リストが作成され地域の管轄機関に掲示される。労働局では、更に貧困世帯のホーチミン市での滞在履歴を確認するために警察機関とも連携している。
貧困世帯の減少について、ホーチミン市労働局の代表は多くの世帯が貧困から脱出したと述べた。また、一部の世帯には誤りや重複があったために削除されており、COVID-19感染拡大によって他の地域に移動した人や亡くなった人も多く存在すると労働局は主張する。労働局の言い分としては、各区と県で平均した場合この数字は”特におかしなものではない”としている。
2021年から2025年までの貧困世帯の定義において、ホーチミン市は、栄養状態、社会保険、教育、仕事などの指標に加えて、年間の一人当たりの収入が3600万VND未満という条件も加えている。また、一人当たりの年間所得が3600万~4800万VNDの場合は、準貧困世帯と定義される。
貧困世帯と準貧困世帯に該当する市民は、職業創出費用、社会住宅購入費用が低利子で融資され、健康保険証が無償で与えられる。
出典:03/06/2022 VNEXPRESS
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