ホーチミン市では、これまでにトゥードック市を含め市内全域の21の県と区全てで789人の感染者が確認されており、335ヶ所が封鎖されている。
6月13日の夜、保健省は、ホーチミン市内で、新たに43人の感染者が確認されたと発表した。そのうちの1人はカンゾー県で初めての感染者だった。これで第4波によるホーチミン市内の累計感染者数は789人となり、バクザン省、バクニン省に次いで国内で3番目に多いことになった。また、6月13日は、1日の感染者数では過去最多の95人を記録した。これまでの最多は、6月12日の84人だった。
感染拡大を防ぐために、ホーチミン市では5月31日にゴーバップ区と12区のタンロック街区に首相指示16号の社会隔離措置を適用し、市内のその他のエリアに対しても首相指示15号を適用した。しかし、14日が経過した現在でも感染状況は依然として複雑なままである。
ホーチミン市保健局のグエン・タン・ビン局長は、ゴーバップ区の境界で発生したクラスターでは、450人近い感染者が出たが、現在では、状況を制御できつつあるとしている。しかし、最近は、市内で多くの新たなクラスターが発生している。
ホーチミン市のCOVID-19対策基幹病院として、550省のベッドと600人のスタッフを抱えるホーチミン市熱帯性疾患病院でも、6月11日にIT部門のスタッフの感染が確認された。病院は至急、病院スタッフのスクリーニング、接触履歴の追跡、隔離および、検査サンプルの採取をおこない、2日後には病院関係者53人の感染が確認された。
さらに、各病院でのスクリーニング検査によって他にも、クチ県、ビンタン区、トゥードック市などで、感染源不明の感染者が確認されている。
6月13日に、ホーチミン市人民委員会のズーン・アン・ドゥック副主席は、ゴーバップ区内の感染状況は封じ込めに成功し、市内の他の地域とそれほど大差ない状況になってきたと評価した。このため、リスクの高い地区のみ限定して封鎖し、それ以外の地域は他の区と同様の措置が適用される可能性も出てきた。
ホーチミン市の幹部は、最終的な方針は、6月14日に開催されるCOVID-19感染防止管理委員会の会議で決定されるとしている。基本的に、ホーチミン市では不必要な対策を緩和し、市民の日常生活を取り戻したい考えだ。しかし、当面の対策に関しては、大きな変更はないとみられる。
「限られたリソースで長期戦が難しいため、感染対策の初動では、広い地域を封鎖し、その後徐々にエリアを限定して絞り込むのが、ベトナムの基本的な感染対策方針です」とドゥック副主席は説明し、ゴーバップ区に対して過去14日間の努力を無駄ににしないよう、社会隔離措置の最終期間も厳格な管理体制を継続するよう求めた。
6月13日、ベトナム国内で293人の感染者が確認され、その内254人は、隔離エリア内での感染者であった。4月27日からの累計感染者数は、7333人となった。最も多いのがバクザン省の4045人で、次いでバクニン省の1343人となっている。第4波では、これまでに国内の39の省と市で感染者が確認されている。
出典:14/06/2021 VNEXPRESS
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