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ベトナムビジネス情報Vol132
ローカルニュースを読もう!ベトナムの人気メディア

日本人ビジネスマンがベトナムの情報を取るのは、日本語に翻訳されたニュース記事だろう。「ACCESS ONLiNE」でも配信している。ただ、掲載の速さと記事の豊富さで地元メディアに勝るものはない。ちょっと読んでみようか。

有力新聞「トイチェ」を読もう

 ベトナムのメディアを読む最大の難関はベトナム語だ。これは機械翻訳に頼るしかない。英語からの翻訳に比べるとどうしても日本語の質は落ちてしまうが、ざっと内容を知るだけの精度なら期待できる。

 Googleを使うと簡単だ。
 ①Googleで媒体名などで検索する。
 ②表示された公式サイトの上にある「このページを訳す」をクリック。

 これだけでサイトのトップページがベトナム語から日本語に丸ごと翻訳され、サイト内の各記事に飛んでも自動翻訳される。もちろんブックマークすれば、必要な時にすぐに読める。

 それでは2つの代表的な媒体を見ていこう。最初は「Tuoi Tre」(トイチェ)。「若者」という意味のベトナムを代表する新聞(日刊紙)で、そのWeb版が「Tuoi Tre Online」だ。https://tuoitre.vn/

サイト上部のタブが便利

 本論の前に2つだけ。機械翻訳の結果なので、以下の記事タイトルには翻訳が正確でない場合や文章が読みにくい場合がある。また、全ては執筆時の情報である。

 では、トップページから。最新のニュースが上部に並び、スクロールしていくとカテゴリーに分かれて記事がまとまっている。かなりの量があるので、まず新型コロナのニュースを探したいなら「COVID-19」などで検索を。

 トップページの上に「メディア」、「ニュース」、「世界」、「法律」、「ビジネス」などとタブがあり、カテゴリー別に読むこともできる。

 例えば「メディア」は、短いビデオ記事が集まっているので手軽に楽しめる。シリアスなニュースも多く、「ホットニュース」ではミャンマーのデモ隊と鎮圧部隊の様子、「カメラ360」は派手な交通事故、「エキサイティング」は動植物の生態などがあり、どれも見応え十分だ。

 もうひとつ紹介したいカテゴリーが「本物の偽物」で、「えっ、そんなことあるの?」的な記事が多い。中国で誤った伝統衣装を着たカップルが結婚登録を拒否されたとか、本物そっくりの偽高麗人参が発見されたなどだ。ネタが少ないようで数ヶ月前の記事もある。

 秀逸なのが「COVID-19とフェイクニュース」というコーナー。「新型コロナの偽の情報をFacebookで流して罰金を取られた」や「新型コロナに関する役所の書類を偽造した」などで、大新聞がニュースの真偽を発信しているわけだ。

ベトナム人はヒーロー好き

 毎日のように記事を読んでいると、いくつかの傾向が見えてくる。勝手に名前を付けると、その一つは「ヒーローネタ」だ。ベトナムのメディアからは庶民のヒーローが生まれている。

 2月28日、ハノイのマンションの13階ベランダから3歳の女の子が落下した。騒ぎに気付いたトラックドライバーの男性が、1階ホールの屋根によじ登ってキャッチ。完全に受け止められなかったものの、女児は一命を取りとめた。「ACCESS ONLiNE」を含めた日系ニュースでも報じたが、トイチェには続報が載っている。

「アパートの12階から転落した3歳の少女が右腰を脱臼した」(2021年3月1日)

 国立小児病院でX線などで検査した結果、女児は右股関節の脱臼と診断されたが、手足の骨折はなく、胸部や腹部にも異常はなかった。筆者はこの記事でとても安心できたし、この続報によれば女児は3月5日に無事に退院した。

「ハノイはアパートの12階から落ちた3歳の女の子を救った人に報酬を与えます」(2021年3月1日)

 ヒーローであるグエン・ゴック・マンさん(31歳)の記事だ。彼の勇敢な救出に対して3月1日の朝、ハノイ人民委員会委員長が賞状と賞金を授与した。つまり事故の翌朝、決断が早い!

 記事にはマンさんの人となりもあり、ハノイのドンアイン県ビンタン村出身で、高校卒業後は何と日本で働いていたそうだ。2歳と数ヶ月の2人の娘がいて、女児が自分の娘と重なって思わず行動に出たと語っている。

 こうした話がもっと知りたい人は、これら記事タイトル上にある「毎日良いニュース、毎週美しい話」のタブをクリック。

カラオケは拷問である!

 日本でもそうだが、時々の「流行りネタ」がある。2月後半から3月への大きな話題が「カラオケ拷問ネタ」。隣人の歌うカラオケがうるさくて困る、注意したら逆切れされたなどの事件と、それに対する地方自治体の取組みなどだ。

「カラオケ神:囚人が終わったとき、死者?」(2021年2月21日)

 カラオケが原因の事件が多発しているが、カラオケによる「拷問」は減らない。カラオケ騒音に対する罰金が10万~30万VND程度で、抑止力になっていない。ホーチミン市では本格的な対策に乗り出しているなど。最後には「歌に関連したカラオケの10人の殺人」として近年の事件リストを掲載。

「ホーチミン市の指導者たちが聞いてくれてうれしいのに、なぜ夜10時以降に『カラオケの神』を罰するだけなのか」(2021年2月28日)

 ホーチミン市人民委員会委員長が「仕事に疲れて家に帰り、夜にカラオケで拷問されるのは耐えられない」と発言した記事に、読者から200件近くのコメントが付けられた。

 その概要が載っており、「素晴らしい発言だ!」や「もっと厳しく取り締まってくれ」などの他に、「写真を撮影し、アプリでノイズを測定してZaloで送信し、警察に電話し、直接報告しますが…すべて無駄です」などの悲観的な声も…。

「アンザンが大音量のモバイルカラオケの歌唱を完全に禁止したのはなぜですか?」(2021年3月4日)

 南部アンザン省では3月3日から、カラオケや移動式スピーカーのレンタルなどが禁止された。そこまで酷いのかと思いきや、人が集まって歌うことへの新型コロナ対策も要因だった。

 カラオケ被害は多くの人が体験しているようで、このネタはしばらく続きそうだ。「ハングゴッドカラオケ」タブをクリックすると、カラオケの記事が一覧表示される。

オンライン媒体VnExpress

 2番目はベトナムを代表するIT企業のFPT Corporationが運営する、オンラインニュースサイトの「VnExpress」だ。こちらもベトナムの大人気メディアであり、英語版もある。
VnExpress
URL:vnexpress.net
URL:e.vnexpress.net

 トイチェのWebサイトは新聞を意識しているのか縦長(左右の余白が多い)だが、VnExpressはもう少し横長で、洗練されたデザイン。ベトナム語版と英語版で掲載内容が違うようだが、ここではカテゴリーの数が多いベトナム語版を見ていく。

 サイトの構成はトイチェと似ており、上部にはホットニュース、下にはカテゴリーごとのまとまり。トップページ上部には「ニュース」、「見る」、「世界」、「ビデオ」などのカテゴリータブがあり、トイチェにはないサブカテゴリ―が充実。「ビジネス」なら「インターナショナル」、「企業」、「株式」、「不動産」など10があり、特定分野の深掘りに役立つ。

 運営会社がIT企業だからか、カテゴリーには「デジタル化」もある。GAFAやAI、スマートフォンなどの記事があり、若い人に喜ばれそうだ。また、ポップアップが出たり、Vinhomesの不動産専用サイトがあったりと、広告系の仕掛けが多い。

投稿欄でベトナムを知る

 ぜひ読んでほしいのはカテゴリーの「トーク」。「デート」と「トラブルシューティングスペシャリスト」の2コーナーがあり、前者は恋人募集の投稿(投稿者へのメール送信が可能)、後者は人生相談だ。以下のような感じで、一般的なベトナム人の素顔がわかる。

自分で仲間を探している性格の女の子 中部地方出身の33歳で、可愛くて元気だと言われていました。大学卒業後、ホーチミン市に滞在し、現在はサラリーマンとして働いています。……私の身長は1.6mで、7〜9cmのハイヒールを履くことが多いので、私より少し背が高い方がいいです。……最近VnExpressでたくさんの記事を読んだので、みんなが半分の愛を見つけたので、あえて記事を書きます。もっと注意深く私を知りたいのなら、私にメールしてください。またね」

妻が何かを隠しているような気がします 妻に二度騙されて許し、誰にも言わなかったのですが、いつも妻が何かを隠しているような気がします。……この家族を維持するために私は何をすべきでしょうか」

「心理学者からの返答→こんにちは。……まず第一に、あなたはあなたの妻が共有した問題を再調査する必要があります。……あなたはあなたの妻にそれを直す最後のチャンスを与え、あなた自身にあなたの結婚を振り返る機会を与えることができます。……常に落ち着いて、明確で、断定的になることを願っています」

 「法律」には「息子は父親の借金の支払いを拒否できますか?」といった法律相談と弁護士の回答などもあり、ベトナムのトラブル事情も見えてくる。

 日本語翻訳が正確でないため、最初は少々取っつきにくいが、慣れれば意味はつかめてくる。ベトナムのメディアをチェックしよう!